#190 禾乃登(こくものすなわちみのる)|食欲の秋に向けて胃腸を整える養生

こんにちは、はりきゅう速水です。

9月に入り、北海道も少しずつ秋の気配を感じるようになってきました。日中はまだ暑さが残る日もありますが、朝晩は涼しくなり、季節が夏から秋へと変わってきているのを感じます。そんな今の時期、七十二候では「禾乃登(こくものすなわちみのる)」。

稲などの穀物が実り、収穫を迎える頃を表しています。自然界では、夏に育ったものが実を結ぶ時期。私たちの体も、夏の過ごし方から少しずつ秋の過ごし方へ切り替えていく時期です。

●食欲の秋だからこそ、胃腸をいたわる

「食欲の秋」という言葉があるように、暑さが落ち着いてくると、少しずつ食欲が戻ってくる方も多いのではないでしょうか。

一方で、夏の間に冷たい飲み物や食べ物をとる機会が増えたり、暑さで食欲が落ちたりして、胃腸が疲れていることもあります。そこへ、涼しくなったからといって急に食事量が増えると、

 ・胃がもたれる
 ・お腹が張る
 ・食後に眠くなる
 ・便通が乱れる

など、胃腸の不調につながることもあります。東洋医学では、飲食物から体に必要なものをつくり、全身へ運ぶ働きを「脾胃」が担うと考えます。夏の暑さで疲れた胃腸を少し休ませながら、これからの秋を迎えていきたいところです。

●秋に向けてできる養生

まず意識したいのは、「食欲が戻ったからといって、急に食べすぎないこと」。おいしいものが増える季節ですが、最初は腹八分目くらいを意識してみましょう。

また、夏の間に冷たいものを多くとっていた方は、少しずつ温かい食事へ戻していくのもおすすめです。特別なことをする必要はありません。

 ・よく噛んで食べる
 ・食事の時間をなるべく乱さない
 ・冷たいものをとりすぎない
 ・お腹いっぱいになるまで食べない

こうした小さなことでも、胃腸をいたわることにつながります。そして、朝晩が涼しくなってきたら、服装にも少し注意してみてください。夏と同じような薄着のままで過ごしていると、思った以上に体が冷えていることがあります。特にお腹や足元は冷やしすぎないようにして、秋の気候に合わせて少しずつ調整していきましょう。

●胃腸をいたわるツボ

今回は、食欲の秋に向けて「中脘」と「足三里」を紹介します。

【中脘(ちゅうかん)】 おへそとみぞおちの中間あたりにあるツボです。

 胃の調子を整えるツボとして、鍼灸ではよく使われます。食べすぎたときや、胃が重いと感じるときなどに、やさしく温めたり、軽く触れてみるのもよいでしょう。

【足三里(あしさんり)】 膝のお皿の下から指4本分ほど下、すねの外側にあるツボです。

 胃腸の調子を整えるほか、疲れがあるときにもよく使われる代表的なツボです。強く押す必要はありません。「痛気持ちいい」程度を目安に、ゆっくり刺激してみてください。

●まとめ

自然界では、夏に育ったものが実りを迎えています。私たちの体も、夏の暑さから少しずつ離れ、秋へと切り替わっていきます。

これからは、おいしいものが増えてくる季節。だからこそ、食べることを我慢するのではなく、まずは胃腸を整えて、秋の味覚を楽しめる体をつくっていきたいですね。

季節の変化を感じながら、無理なく少しずつ。これも秋の養生のひとつです。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社

#189 「年だから仕方ない」と言う前に

おはようございます。はりきゅう速水です。

最近、訪問先で患者さんとお話をしていて、ふと考えたことがあります。

その患者さんは、何か困ったことがあると「もう年だから仕方ない」と、あきらめてしまうようなところがあります。例えば、洗濯機からいつもと違う音がしても、「もう年だから、分からないし、新しいのを買おう」と考えてしまう。

もちろん、本当に故障していて買い替えが必要なこともあります。ただ、説明書を見たり、誰かに聞いたり、原因を調べてみたりすれば、何か対応できることがあるかもしれません。

「年だから仕方ない」と、やる前からあきらめてしまうのは、少しもったいないのではないかなと思いました。

そこで今回は、この「年だから仕方ない」という気持ちを、東洋医学の視点から少し考えてみたいと思います。

●「年だから仕方ない」を東洋医学で考えると

東洋医学では、「腎」は成長や発育だけでなく、年齢を重ねていくこととも深く関係すると考えます。

年齢を重ねる
  ↓
腎の働きが少しずつ衰えていく
  ↓
「腎虚」という状態として捉える
  ↓
腎と関係の深い「恐れ・不安」
  ↓
「失敗したらどうしよう」「もう無理かもしれない」
  ↓
やってみる前に諦めてしまう

このような流れで考えてみると、「年だから仕方ない」という気持ちも、東洋医学の「腎」という考え方から見ることができるのではないかと思います。もちろん、これは東洋医学の考え方から見た一つの仮説です。

「年だから諦める=腎虚」という単純なものではありません。体調や生活環境、これまでの経験など、さまざまなことが関係していると思います。

●年をとることは、悪い事ではない

ここは大切なところです。年齢を重ねれば、若い頃と同じようにできないことが増えていくのは自然なことです。

体力が落ちたり、覚えるのに時間がかかったり、今まで簡単にできていたことが難しくなったりすることもあります。それを無理に「まだまだできる」と頑張りすぎる必要もありません。できないことは、人に頼っていい。できることは、自分でやってみる。

そのバランスが大切なのだと思います。「年だから仕方ない」と思ったときも、すぐに諦めるのではなく、

「今の自分にできることは何だろう?」と、一度考えてみる。

それだけでも、少し違うのかもしれません。

●年齢を重ねるにあたっての養生

東洋医学では、年齢を重ねることと関係の深い「腎」を大切にすることも養生の一つと考えます。特別なことをする必要はありません。

まずは、

 ・足腰を冷やさない

 ・適度に体を動かす

 ・疲れたときにはしっかり休む

 ・睡眠を大切にする

といった、毎日の生活を大切にすること。こうした積み重ねも、体をいたわる養生になります。

●つぼを使った養生(一例)

 太谿(たいけい)というつぼ

  内くるぶしとアキレス腱の間にあるツボで、東洋医学では「腎」と関係の深いツボとされています。強く押す必要はありません。指で軽く触れたり、温めたりする程度でも十分です。お灸を使う場合も、熱さを我慢する必要はありません。「気持ちいいな」と感じる程度で、無理なく行うことが大切です。

●「できること」を少しずつ

 年齢を重ねると、できなくなることもあります。でも、その一方で、長く生きてきたからこそ分かることや、できるようになったこともたくさんあるはずです。

以前と同じことをする必要はありません。今の自分にできることを探してみる。分からなければ誰かに聞いてみる。できなければ、人の力を借りる。そして、できることは少しずつ続けてみる。

それでいいのではないでしょうか。

私自身も、年齢を重ねる中で「もう年だから」と思ってしまうことがあります。だからこそ、患者さんとの会話をきっかけに、

「年だから仕方ない」で終わらせるのではなく、「じゃあ、今できることは何だろう?」

と考えることを、自分自身も大切にしたいと思いました。年齢を重ねることは、誰にも止めることはできません。だからこそ、無理をせず、できることを少しずつ。それも一つの養生なのかもしれません。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社


#188 天地始粛(てんちはじめてさむし)|夏から秋へ、体を切り替える養生

こんばんは。はりきゅう速水です。

9月に入りましたね。北海道では、まだ日中に暑さを感じる日もありますが、朝晩は少しずつ涼しくなり、夏とは違う空気を感じるようになってきました。

私自身、最近少し喉がやられてきています。暑い日が続いていたと思ったら、朝晩は涼しくなり、空気も少しずつ変わってきました。こうした季節の変化に、体も少しずつ対応していかなければなりません。

七十二候では、今は「天地始粛(てんちはじめてさむし)」。暑さが少しずつ収まり、天地に秋の気配が現れ始める頃とされています。暦の上だけではなく、私たちの体にも少しずつ「夏から秋への変化」が表れ始める時期です。

●季節が変わると、体も変化します

夏の間は汗をかき、冷たい飲み物や食べ物を摂る機会も増えます。そこから少しずつ気温が下がり、朝晩の空気が涼しくなってくると、体も今までとは違う環境に対応していく必要があります。この時期に、

・喉が乾燥する
・喉に違和感がある
・鼻や呼吸器の調子が気になる
・夏の疲れが残っている
・朝晩に体が冷える

といった変化を感じる方もいるかもしれません。東洋医学では、秋は「肺」と関係が深い季節です。肺は呼吸を通して外界とつながっているため、秋の乾燥の影響を受けやすいと考えられています。私自身も最近、喉に違和感を感じるようになり、「季節が少しずつ変わってきているんだな」と実感しています。

●今の時期にできる養生

 ①喉を乾燥させない

 こまめに水分をとり、喉が乾燥しすぎないようにしましょう。特に朝晩が涼しくなってきたことで、夏のように水分をとらなくなることもあります。「喉が渇いていないから」と油断せず、適度に水分を補給しましょう。

 ②冷やし過ぎない

 日中は暑くても、朝晩は涼しくなってきました。寝るときの冷房や扇風機の使い方を見直し、体を冷やしすぎないようにしましょう。

 ③食事を少しずつ秋仕様へ

 まだ暑い日がありますが、冷たいものばかりではなく、温かい食事も少しずつ取り入れてみましょう。胃腸をいたわりながら、これからの季節の向けて食事を整えていきます。

●おすすめのツボ

・列缺(れっけつ)

手首の親指側にあるツボです。東洋医学では「肺」と関係が深いツボで、喉や呼吸器の不調などに用いられます。喉に違和感があるときや、秋の乾燥が気になる時期のセルフケアとしておすすめです。

・太淵(たいえん)

手首の親指側、手首のしわのあたりにあるツボです。こちらも「肺」と関係が深く、秋の養生に取り入れやすいツボです。やさしく押したり、お灸で温めたりしてみましょう。


●まとめ

「天地始粛」は、暑さが少しずつ収まり、秋の気配が感じられる頃を表しています。北海道ではまだ暑い日もありますが、朝晩の涼しさなど、少しずつ季節の変化を感じるようになってきました。私自身も喉の違和感を感じるようになり、体も季節の変化を感じ取っているのかもしれません。

暑さ対策を続けながらも、少しずつ「秋の養生」へ切り替えていきましょう。無理をせず、その日の気温や体調に合わせて、体をいたわりながら過ごしてみてください。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社


#187 Mojo De マルシェ vol 2に初参加してきました

こんばんは、はりきゅう速水です。

今回は、いつもの鍼灸や養生のお話から少し離れて、イベント参加のお話です。

8月23日(日)に、恵庭駅西口から徒歩約3分のところにある「LIVE Cafe Mojo Hand」で開催された、「Mojo De マルシェ vol 2」に参加してきました。

実は、はりきゅう速水としてマルシェに参加するのは今回が初めて。普段は訪問鍼灸なので、患者さんのご自宅へ伺うことがほとんどです。

そのため、普段とは違う場所で、初めてお会いする方に体のことを相談していただくというのは、少し緊張しながらも楽しみにしていました。

●初めてのマルシェ参加

普段の訪問鍼灸では、患者さんのお宅でゆっくりお話を伺いながら施術をすることが多いので、「マルシェではどんな感じになるんだろう?」

と、参加する前から少しドキドキしていました。

今回は、

 ・気になる部位の整体コース(15分)

 ・お困りの症状についての養生やツボの紹介+整体コース(20分)

の2つを用意しました

普段とは違う環境だからこそ感じたことや、印象に残った出来事などもありました。

●参加してみて感じたこと

今回参加してみて、まず感じたのは、整体や鍼灸に興味を持っている方が思っていた以上に多いということでした。

「体がつらいけれど、なかなかメンテナンスする機会がない」
「整体や鍼灸を受けてみたいけれど、どこに行ったらいいのかわからない」

といった方もいらっしゃり、体のケアをしたいと思っていても、実際にケアを受ける機会は意外と少ないのかもしれないな、と感じました。

普段は訪問鍼灸で患者さんのご自宅へ伺っていますが、今回のようなイベントでは、普段なかなかお会いすることのない方と直接お話しすることができました。

「ちょっと体をみてもらいたい」
「この症状について聞いてみたい」

そんな気軽なきっかけから、体のことを考える時間を作ってもらえるのは、こうしたマルシェの良さなのかもしれません。

今回初めて参加してみて、私自身もいろいろと勉強になりました。

●また機会がありましたら

今回、初めてマルシェに参加してみて、普段の訪問鍼灸とは違った楽しさがありました。

準備から当日まで手探りの部分もありましたが、実際に参加してみないと分からないこともたくさんありますね。また機会があれば、こうしたイベントにも参加してみたいと思います。

今回ご一緒した皆さん、そして会場に足を運んでくださった皆さん、ありがとうございました。

普段は訪問鍼灸を中心に活動していますので、体のことで気になることがありましたら、イベントに限らずお気軽にご相談ください。

#186 蒙霧升降(ふかききりまとう)|暑さの疲れをいたわる季節の養生

こんばんは。はりきゅう速水です。

8月も後半に入りました。北海道ではまだ暑い日が続いていますが、少しずつ朝晩の空気に変化を感じることも増えてきました。

七十二候では、今は「蒙霧升降(ふかききりまとう)」。

深い霧が立ち込める頃を表しています。明日からは二十四節気の「処暑」に入り、暦の上では暑さが少しずつ落ち着いていく時期です。

とはいえ、北海道ではまだまだ暑さが残ります。昼間は暑いのに、朝晩は涼しい。そんな季節の変わり目に入り始めた今こそ、体の変化にも目を向けてみましょう。

●朝晩の気温差で疲れていませんか?

この時期

 ・朝起きると体が重い

 ・昼間は暑いけれど、夜は少し冷える

 ・寝ている間に体は冷えている

 ・なんとなく疲れが抜けない

 ・胃腸の調子がすっきりしない

ということはありませんか?夏の暑さで体力を消耗したところに、朝晩の気温差が加わると、体には思っている以上に負担がかかります。特に北海道は、本州に比べて朝晩の気温が下がりやすいので、「昼間は暑いから大丈夫」と思っていても、夜は体が冷えていることがあります。

●今の時期にできる養生

 ①寝るときの冷えに注意する

 暑い日は冷房や扇風機は欠かせません。ただ、夜中に体が冷えすぎないよう、風が直接体に当たらないようにしたり、薄手の掛け物を用意したりしましょう。

 ②冷たいものを摂りすぎない

 まだ暑いので、冷たい飲み物やアイスがおいしい時期です。我慢して完全にやめる必要はありませんが、冷たいものばかりにならないようにしましょう。常温の飲み物や温かい食事も取り入れて、胃腸をいたわります。

 ③夏の疲れを感じたら、しっかり休む

 8月後半になると、「もう少しだから頑張ろう」と無理をしてしまいがちです。しかし、夏の疲れは知らないうちに蓄積しています。疲れを感じたときは、睡眠時間を確保したり、予定を詰め込みすぎないようにしたりして、体を休ませましょう。

●おすすめのツボ

 三陰交(さんいんこう)

  内くるぶしの一番高いところから、指4本分ほど上にあるツボです。冷えやむくみなど、季節の変化による体の不調を整える際によく使われます。冷房で足元が冷えやすい方にもおすすめです。

●まとめ

 「蒙霧升降」は、深い霧が立ち込める頃を表す七十二候です。明日からは「処暑」となり、暦の上では暑さが落ち着いていく時期に入ります。とはいえ、北海道ではまだ暑い日も続きます。

暑さ対策をしながら、少しずつ朝晩の涼しさにも対応していく。そんな季節に合わせた過ごし方を意識してみてください。夏の疲れをそのまま秋に持ち越さないよう、無理をせず、自分の体をいたわりながら過ごしていきましょう。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社

#185 涼風至(すずかぜいたる)|暦の上では秋、まだ暑い今の養生

こんばんは。はりきゅう速水です。

8月に入り、暦の上では秋を迎えました。

七十二候では、今は「涼風至(すずかぜいたる)」。「涼しい風が吹き始める頃」という意味ですが、北海道ではまだまだ暑い日が続いていますね。

暦の上では秋でも、実際には夏真っ盛り。この時期は、季節の変化と実際の気候との間にズレがあるため、体も調整が難しい時期です。夏の疲れも少しずつたまり始める頃なので、今のうちから体をいたわっていきましょう。

●暑さが続くと、体にも疲れがたまります

 夏の暑さが続くと

 ・疲れが抜けにくい

 ・食欲が落ちる

 ・寝苦しくて眠りが浅い

 ・冷たいものをとることが増える

 ・なんとなく体が重い

などの不調が出やすいです。暑いからといって冷たいものばかり摂ったり、冷房の効いた部屋で長時間過ごしたりすると、胃腸にも負担がかかります。夏の疲れをそのままにしていると、秋になってから体調を崩すこともあります。

●今の時期にできる養生

 ①冷たいものを摂りすぎない

  暑い日は冷たい飲み物やアイスがおいしく感じます。ただ、摂りすぎると胃腸に負担がかかります。冷たいものばかりにならないよう、常温の飲み物や温かい食事も取り入れてみましょう。

 ②睡眠を大切に

  暑さで寝苦しい日が続くと、知らないうちに疲れがたまります。エアコンや扇風機を上手に使い、できるだけ快適な環境で眠るようにしましょう。

 ③朝晩の気温差に備える

  北海道はこれから朝晩が涼しくなってきます。薄手の羽織るものを用意するなど、冷えすぎないようにする。

●おすすめのつぼ

 ・足三里(あしさんり)

  膝のお皿の下から指4本分ほど下、すねの外側にあるツボです。胃腸の働きを整え、夏の疲れや食欲が落ちたときにもよく使われます。

 ・太淵(たいえん)

  手首の親指側にあるツボです。東洋医学では「肺」と関係が深いツボで、秋に向けて体を整えるときにもおすすめです。

●まとめ

 「涼風至」は、涼しい風が吹き始め、少しずつ秋へ向かっていく季節を表しています。とはいえ、北海道ではまだまだ暑い日が続きます。暦だけを見て無理に秋の生活へ変える必要はありません。まずは今の暑さに合わせて体をいたわりながら、少しずつ秋を迎える準備をしていきましょう。

夏の疲れをため込まず、元気に次の季節を迎えられるよう、できることから養生を取り入れてみてください。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社


●お盆期間の営業について

 お盆期間も通常どおり営業しております。ただし、8月11日(火)はお休みとさせていただきます。なお、急な不調などでお困りの場合は、8月11日も別途対応できる場合がありますので、お気軽にご連絡ください。

お盆期間中も、体調に気をつけてお過ごしください。

#184 大雨時行(たいうときどきふる)|自律神経をいたわる夏の養生

おはようございます。はりきゅう速水です。

まずは、熊本県で発生した地震で、不安な時間を過ごされた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。大きな被害がないこと、そして一日も早く穏やかな日常が戻ることを願っています。

北海道でも暑い日が続いていますね。日中は気温が高く、急な雨が降ったり、朝晩との気温差があったりと、体にとっては思っている以上に負担のかかる季節です。皆さんはいかがでしょうか。

七十二候では、今は**「大雨時行(たいうときどきふる)」**。

夕立や大雨が時折降り、自然にたっぷりと恵みの雨が降る頃を表しています。自然の変化が大きいこの時期は、私たちの体も影響を受けやすく、自律神経が乱れやすい季節でもあります。

今回は、夏に意識したい「自律神経をいたわる養生」をご紹介します。

●夏は自律神経が疲れやすい季節

最近、このようなことはありませんか?

・なんとなく疲れが取れない

・寝てもスッキリしない

・食欲がわかない

・冷房の効いた室内と屋外の温度差でぐったりする

・急な雨や天気の変化で体調がすぐれない

夏は暑さに対応するため、自律神経が一日中働いています。

さらに、冷房による冷えや屋外との温度差、気圧の変化などが重なることで、体は思っている以上に疲れています。

東洋医学でも、夏は汗とともに「気(き)」や「津液(しんえき)」が消耗しやすい季節と考えられています。

だからこそ、この時期は頑張ることよりも、自律神経をいたわることが大切です。

●今日からできる養生

 ①朝日を浴びる

  朝起きたらカーテンを開けて、朝日を浴びてみましょう。体内時計が整い、自律神経も切り替わりやすくなります。

 ②冷房で体を冷やし過ぎない

  室内外の温度差が大きいと、自律神経は休む暇がありません。羽織るものを一枚用意するなど、冷え対策も心がけましょう。

 ③ぬるめのお風呂に入る

  38〜40℃くらいのお湯にゆっくり浸かることで、心身ともにリラックスしやすくなります。シャワーだけで済ませがちな季節ですが、ときには湯船に浸かる時間も作ってみてください。

●おすすめのつぼ

 ・神門(しんもん)

  手首の小指側、手首のしわの上にあるツボです。気持ちを落ち着かせたいときや、眠りが浅いと感じるとき、自律神経をいたわりたいときによく使われます。心地よい強さで5〜10秒ほど押してみましょう。

●まとめ

 七十二候の「大雨時行」は、自然が大きく変化する季節を表す言葉です。

私たちの体もまた、暑さや湿度、気温差などの影響を受けながら毎日頑張っています。疲れを感じたときは、「まだ頑張れる」と無理をするのではなく、「今日は少し休もう」と体の声に耳を傾けてみてください。季節に合わせた養生を取り入れながら、自律神経をいたわり、この暑い夏を元気に乗り切りましょう。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社

#183 桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)|頑張りすぎない夏の過ごし方

こんにちは。はりきゅう速水です。

毎日暑い日が続いていますね。北海道でも30℃を超える日が珍しくなくなり、場所によっては本州より暑くなることもあります。

実は私もこの暑さに少しやられ気味です。「北海道だから大丈夫」と思っていても、知らず知らずのうちに体には疲れがたまっています。

七十二候では、今日から「桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)」。桐の花が終わり、小さな実を結び始める頃を表しています。

植物も次の実りに向けて力を蓄えるように、私たちも暑さの中では無理をせず、体をいたわることが大切な時期です。

●夏は「頑張りすぎない」ことも養生

暑さが続くと、

 ・疲れが取れない

 ・食欲が落ちる

 ・寝苦しくて眠りが浅い

 ・なんとなくやる気が出ない

ということがありませんか?

東洋医学では、夏は汗とともに「気(き)」や「津液(しんえき)」が消耗しやすい季節と考えます。

「いつもどおり頑張ろう」と無理をすると、夏バテや体調不良につながることがあります。だからこそ、この季節は頑張りすぎないことも立派な養生です。

●今日からできる養生

 ①休憩を意識してとる

  作業や家事の途中でも、こまめに休憩をいれるといいです。無理を重ねるよりも、少し休むことが結果的に体を守ることにつながります

 ②水分・塩分をこまめに補給する

  のどが乾く前に水分をとることが大切です。汗をたくさんかいた日は、塩分も適度に補給しましょう。

 ③冷房を我慢しすぎない

  「冷えが心配」と無理に暑さを我慢する必要はありません。室温を適切に調整し、快適に過ごすことも夏の養生です。

 ④睡眠を大切に

  睡眠は、一日の疲れを回復する大切な時間です。寝室の温度や湿度を整え、できるだけ質の良い睡眠を心がけましょう。

●おすすめのつぼ

 労宮(ろうきゅう)

  手を軽く握ったときに、中指の先が手のひらにあたるツボです。暑さによるほてりやイライラ、心身の疲れを和らげるときによく使われます。

 内関(ないかん)

  手首の内側、手首のしわから指3本分ほどひじ側にあるツボです。自律神経のバランスを整え、暑さによる疲れや胃の不快感にもおすすめです。

●まとめ

七十二候の「桐始結花」は、自然が次の実りへ向かう節目の季節です。

私たちも毎日全力で頑張り続けるのではなく、休む時間を大切にしながら、暑い夏を乗り切りましょう。

「今日は少し疲れたな」と感じたら、それは体からのサインかもしれません。

無理をせず、自分の体をいたわる時間をつくることも、立派な養生です。

今年の夏も、自分のペースで元気に過ごしていきましょう。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社

#181 温風至(あつかぜいたる)|暑さに負けない体づくりのコツ

こんばんは。はりきゅう速水です。

最近は北海道でも暑い日が続き、地域によっては関東より気温が高くなる日もありますね。「北海道なのにこんなに暑いの?」と驚いた方も多いのではないでしょうか。

七十二候では、今は「温風至(あつかぜいたる)」。

その名のとおり、熱を帯びた風が吹き始め、本格的な夏の訪れを感じる頃です。北海道でも年々暑さが厳しくなっています。これから迎える本格的な夏を元気に過ごすために、今から少しずつ体を整えていきましょう。

●暑さに慣れることも養生

暑くなると

 ・疲れやすい

 ・食欲が落ちる

 ・寝苦しくて眠りが浅い

 ・冷たい飲み物ばかり飲んでしまう

ということが増えると思います

東洋医学では、夏は「心(しん)」と深い関わりがある季節とされています。また、汗をかくことで「津液(しんえき)」という体を潤す水分が消耗しやすくなります。そのため、暑さに負けない体づくりが大切です。

●今日からできる養生

 ①軽く汗をかく

  暑いからといって一日中冷房の効いた部屋で過ごしていると、体は暑さに慣れることができません。朝や夕方の比較的涼しい時間帯に、散歩やストレッチなどで軽く汗をかく習慣をつけましょう。

 ②水分はこまめに補給する

  のどが渇いてからではなく、少量ずつこまめに水分を補給することが大切です。汗をたくさんかいたときは、塩分補給も忘れないようにしましょう。

 ③十分な睡眠をとる

  暑さで睡眠不足になると疲れがたまりやすくなります。エアコンや扇風機を上手に利用し、快適な睡眠環境を整えましょう。

●おすすめのツボ

中脘(ちゅうかん)

みぞおちとおへその中間にあるつぼ。胃腸の働きを整え、疲労回復にもよく使われる代表的なツボです。夏バテ予防にもおすすめです。

労宮(ろうきゅう)

手を軽く握ったとき、中指の先が手のひらに当たるあたりにあるツボです。東洋医学では、暑さによるほてりやイライラ、心身の疲れを和らげるときによく使われます。

●まとめ

七十二候の「温風至」は、本格的な夏の始まりを知らせてくれる季節の言葉です。暑さを避けることも大切ですが、少しずつ体を暑さに慣らしていくことも、夏を元気に過ごすための養生になります。

無理をせず、自分の体調に合わせながら、この夏を元気に乗り切りましょう。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社

#180 半夏生(はんげしょうず)|本格的な夏に備える体づくり

おはようございます。はりきゅう速水です。

最近は北海道も暑い日が増え、夏らしさを感じるようになってきました。本州ほどの暑さではないかもしれませんが、体は少しずつ夏の環境に適応しようと頑張っています。

今日、7月2日は「半夏生(はんげしょう)」。昔は田植えを終える目安とされ、農作業の節目となる大切な日でした。

七十二候でも「半夏生(はんげしょうず)」といい、生薬としても知られる「半夏(カラスビシャク)」が生え始める頃を表しています。

暑さに体がまだ慣れていないこの時期は、疲れがたまりやすく、体調を崩しやすい時期でもあります。今回は、本格的な夏を元気に迎えるための養生についてご紹介します。

●この時期に起こりやすい不調

この時期になると

 ・疲れが抜けにくい

 ・汗をかきにくい、または汗をかきすぎる

 ・寝苦しくて眠りが浅い

 ・食欲が落ちてきた

 東洋医学では、夏は「心(しん)」と関わりが深い季節です。暑さによって気や津液(しんえき:体を潤す水分)が消耗しやすくなるため、無理をすると夏バテにつながることがあります。

●今からできる養生

 ①軽く汗をかく習慣をつける

 涼しい時間帯に散歩をしたり、軽いストレッチを行ったりして、少し汗ばむ程度に体を動かしましょう。

 ②水分はこまめに補給する

 一度にたくさん飲むのではなく、少量ずつこまめに補給することが大切です。

 ③冷たいものは摂りすぎない

 暑い日は冷たい飲み物がおいしく感じますが、摂りすぎると胃腸に負担がかかります。冷たいものばかりではなく、常温の飲み物も取り入れてみましょう。

 ④十分な睡眠

 寝苦しい季節ですが、室温や寝具を工夫し、質の良い睡眠を心がけましょう。

●おすすめのつぼ

 ・内関(ないかん)

  手首の内側にあるツボです。自律神経のバランスを整え、胃の不快感やストレスを和らげる際にもよく使われます。

 ・足三里(あしさんり)

  胃腸の働きを助け、疲労回復にもよく使われる代表的なツボです。

お灸で温めるのもおすすめです。

●まとめ

 「半夏生」は、昔の人が田植えの節目とし、季節の変化を大切にしてきた日です。

私たちも自然の流れに合わせて生活を整えることで、暑さに負けない体づくりにつながります。本格的な夏を元気に迎えるために、今日からできる養生を少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社