こんばんは、はりきゅう速水です。
暖かい日が増えてきましたが、季節の変わり目は体調だけでなく、気分の面でも変化が出やすい時期です。
今回は、気分の落ち込みが強く、外出が難しかった方への訪問鍼灸の一例をご紹介します。
●相談内容
ご本人は、気分の落ち込みや不安感が続き、家の外に出ることが難しい状態が続いていました。体のだるさや冷えも強く、日常生活の中での活動量も減っている様子でした。
●東洋医学的な見方
東洋医学では、このような状態を「体のエネルギーの低下」や「バランスの乱れ」として捉えることがあります。今回のケースでは、特に「腎」の働きが弱っている状態(腎虚)の傾向が見られました。腎虚になると不安感や気力の低下といった状態につながると考えられています。
●施術方針とセルフケア
今回のケースでは、足の冷えや下腹部に力が入りにくい状態が見られたため、体を内側から温めることを意識し、お灸を中心に施術を行いました。
また、うつ伏せでの施術時には、背中のこりに対して鍼を行い、あわせて仙骨まわりにもお灸を取り入れています。
仙骨周囲はリラックスに関わる反応が出やすい部位でもあるため、無理のない範囲で心身ともにゆるみやすい状態を目指して施術を行いました。
ご本人やご家族でも取り組みえる簡単なセルフケアとしては
・足の裏を温める
・仙骨まわりを温める
・朝起きた際に耳をやさしく揉む
東洋医学では、耳は「腎」と関係が深いと考えられており、やさしく刺激することで体のバランスを整えるとされています。
●変化としては
無理のない範囲で施術を続けていく中で、
・少しずつ表情がやわらいできた
・会話の量が増えてきた
・家の中での動きが少しずつ増えてきた
その後、外にでることができる場面も見られるようになりました。
●まとめ
気分の落ち込みや不安感は、心の問題だけでなく、体の状態とも深く関係している場合があります。
はりきゅう速水では、その方のペースを大切にしながら、体の面からもサポートできるよう心がけています。
「外に出るのがつらい」
「元気が出にくい」
そういったお悩みがある場合の一つの選択肢として、訪問鍼灸も考えていただければと思います。
「参考文献」
東洋医学概論 教科書執筆小委員会 著 医道の日本社