ブログ

#181 温風至(あつかぜいたる)|暑さに負けない体づくりのコツ

こんばんは。はりきゅう速水です。

最近は北海道でも暑い日が続き、地域によっては関東より気温が高くなる日もありますね。「北海道なのにこんなに暑いの?」と驚いた方も多いのではないでしょうか。

七十二候では、今は「温風至(あつかぜいたる)」。

その名のとおり、熱を帯びた風が吹き始め、本格的な夏の訪れを感じる頃です。北海道でも年々暑さが厳しくなっています。これから迎える本格的な夏を元気に過ごすために、今から少しずつ体を整えていきましょう。

●暑さに慣れることも養生

暑くなると

 ・疲れやすい

 ・食欲が落ちる

 ・寝苦しくて眠りが浅い

 ・冷たい飲み物ばかり飲んでしまう

ということが増えると思います

東洋医学では、夏は「心(しん)」と深い関わりがある季節とされています。また、汗をかくことで「津液(しんえき)」という体を潤す水分が消耗しやすくなります。そのため、暑さに負けない体づくりが大切です。

●今日からできる養生

 ①軽く汗をかく

  暑いからといって一日中冷房の効いた部屋で過ごしていると、体は暑さに慣れることができません。朝や夕方の比較的涼しい時間帯に、散歩やストレッチなどで軽く汗をかく習慣をつけましょう。

 ②水分はこまめに補給する

  のどが渇いてからではなく、少量ずつこまめに水分を補給することが大切です。汗をたくさんかいたときは、塩分補給も忘れないようにしましょう。

 ③十分な睡眠をとる

  暑さで睡眠不足になると疲れがたまりやすくなります。エアコンや扇風機を上手に利用し、快適な睡眠環境を整えましょう。

●おすすめのツボ

中脘(ちゅうかん)

みぞおちとおへその中間にあるつぼ。胃腸の働きを整え、疲労回復にもよく使われる代表的なツボです。夏バテ予防にもおすすめです。

労宮(ろうきゅう)

手を軽く握ったとき、中指の先が手のひらに当たるあたりにあるツボです。東洋医学では、暑さによるほてりやイライラ、心身の疲れを和らげるときによく使われます。

●まとめ

七十二候の「温風至」は、本格的な夏の始まりを知らせてくれる季節の言葉です。暑さを避けることも大切ですが、少しずつ体を暑さに慣らしていくことも、夏を元気に過ごすための養生になります。

無理をせず、自分の体調に合わせながら、この夏を元気に乗り切りましょう。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社

#180 半夏生(はんげしょうず)|本格的な夏に備える体づくり

おはようございます。はりきゅう速水です。

最近は北海道も暑い日が増え、夏らしさを感じるようになってきました。本州ほどの暑さではないかもしれませんが、体は少しずつ夏の環境に適応しようと頑張っています。

今日、7月2日は「半夏生(はんげしょう)」。昔は田植えを終える目安とされ、農作業の節目となる大切な日でした。

七十二候でも「半夏生(はんげしょうず)」といい、生薬としても知られる「半夏(カラスビシャク)」が生え始める頃を表しています。

暑さに体がまだ慣れていないこの時期は、疲れがたまりやすく、体調を崩しやすい時期でもあります。今回は、本格的な夏を元気に迎えるための養生についてご紹介します。

●この時期に起こりやすい不調

この時期になると

 ・疲れが抜けにくい

 ・汗をかきにくい、または汗をかきすぎる

 ・寝苦しくて眠りが浅い

 ・食欲が落ちてきた

 東洋医学では、夏は「心(しん)」と関わりが深い季節です。暑さによって気や津液(しんえき:体を潤す水分)が消耗しやすくなるため、無理をすると夏バテにつながることがあります。

●今からできる養生

 ①軽く汗をかく習慣をつける

 涼しい時間帯に散歩をしたり、軽いストレッチを行ったりして、少し汗ばむ程度に体を動かしましょう。

 ②水分はこまめに補給する

 一度にたくさん飲むのではなく、少量ずつこまめに補給することが大切です。

 ③冷たいものは摂りすぎない

 暑い日は冷たい飲み物がおいしく感じますが、摂りすぎると胃腸に負担がかかります。冷たいものばかりではなく、常温の飲み物も取り入れてみましょう。

 ④十分な睡眠

 寝苦しい季節ですが、室温や寝具を工夫し、質の良い睡眠を心がけましょう。

●おすすめのつぼ

 ・内関(ないかん)

  手首の内側にあるツボです。自律神経のバランスを整え、胃の不快感やストレスを和らげる際にもよく使われます。

 ・足三里(あしさんり)

  胃腸の働きを助け、疲労回復にもよく使われる代表的なツボです。

お灸で温めるのもおすすめです。

●まとめ

 「半夏生」は、昔の人が田植えの節目とし、季節の変化を大切にしてきた日です。

私たちも自然の流れに合わせて生活を整えることで、暑さに負けない体づくりにつながります。本格的な夏を元気に迎えるために、今日からできる養生を少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社

#179 乃東枯(なつかれくさかるる)|暑さに負けない体づくり

こんにちは、はりきゅう速水です。

今朝は八戸で地震がありましたが、皆さま大丈夫でしたでしょうか。

北海道でも揺れを感じた地域があったようです。大きな被害がないことを願っています。

地震そのものによるケガがなくても、突然の揺れや緊急地震速報の音で、知らず知らずのうちに体や心が緊張していることがあります。

そんな時こそ、少し深呼吸をして、自分の体の状態に目を向けてみてください。

さて、七十二候では今は「乃東枯(なつかれくさかるる)」。

ウツボグサの花穂が枯れたように見える頃を表し、夏至を迎えたこの時期ならではの季節の移ろいを感じさせてくれます。

北海道でも暖かい日が増え、これから本格的な夏へ向かっていきます。

今回は、夏の暑さに負けない体づくりのための養生についてご紹介します。

●暑さに慣れることも養生

 最近、このような状態はありますでしょうか

  ・少し動いただけで疲れる

  ・汗をかきにくい

  ・寝苦しさを感じる

  ・冷たい飲み物が欲しくなる

実は体がまだ暑さに慣れていないことも原因の一つです。

東洋医学では、夏は「心(しん)」と関係が深い季節とされ、気血の巡りや汗のかき方も大切になります。

●今の時期におすすめの養生

 ①軽く汗をかく

  ウォーキングやストレッチなどで、無理のない範囲で体を動かしましょう。汗をかく機能を少しずつ高めることで、夏の暑さに対応しやすくなります。

 ②冷たいものを摂りすぎない

  冷たい飲み物は気持ちよく感じますが、胃腸を冷やしやすくなります。冷たいものばかりではなく、常温や温かい飲み物も取り入れてみましょう。

 ③睡眠を大切にする

  これから暑くなる時期は体力を消耗しやすくなります。しっかり眠ることも大切な養生です。

●おすすめのつぼ

 ・ 足三里(あしさんり)

   胃腸の働きを整え、疲労回復にもよく使われるツボです。

 ・内関(ないかん)

   手首の内側にあり、自律神経のバランスを整える際によく使われます。暑さによる不快感や胃の不調があるときにもおすすめです。

 

●まとめ

 「乃東枯」は、夏至の頃の季節の移り変わりを表す七十二候です。これから本格的な夏を迎える前に、少しずつ暑さに慣れ、体調を整えていきましょう。無理をせず、季節に合わせた養生を取り入れることが、元気に夏を過ごす第一歩になります。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社

#178 梅子黄(うめのみきばむ)|湿気に負けない胃腸の整え方

こんばんは、はりきゅう速水です。

北海道も日中は暖かい日が増え、夏の気配を感じる季節になってきました。

本州では梅雨の真っただ中ですが、北海道には梅雨がないといわれています。それでも、この時期は湿度が高い日や気温の変化があり、体調を崩しやすい季節です。

七十二候では、今は「梅子黄(うめのみきばむ)」。

梅の実が黄色く色づき始める頃を表しています。昔の人は、自然の移り変わりを感じながら、その季節に合った暮らしや養生を大切にしてきました。

●この時期は胃腸が疲れやすい

訪問鍼灸をしていると患者さんから

「最近なんとなく食欲がない」、「胃の辺りが重たい」、「冷たいものばかり摂って、お腹の調子が悪くなる」といったのを聞きます。

東洋医学では、この時期は「湿(しつ)」の影響を受けやすいと考えられています。

湿気が多いと、胃腸の働きを担う「脾(ひ)」の機能が低下しやすく、消化吸収がうまくいかなくなることがあります。

その結果、

 ・食欲不振

 ・胃もたれ

 ・浮腫(むくみ)

 ・体の重だるさ

 ・軟便や下痢

などの症状につながることがあります。

●今日からできる養生

 ①温かいものを取り入れる

  暑くなると冷たい飲み物やアイスが欲しくなりますが、摂りすぎると胃腸が冷えて働きが低下します。たまには常温や温かいものを選ぶ機会があってもいいと思います。

 ②よく噛んで腹八分目

  胃腸を休ませることも養生の一つ。ゆっくりよく噛んで食べることで、消化の負担を減らします。

 ③軽く汗をかく

  軽い散歩やストレッチなど、無理のない範囲で運動をすることで、体の巡りが良くなり、余分な湿をため込みにくくなります。

●おすすめのつぼ

 足三里(あしさんり)

  膝のお皿の下から指4本分ほど下、すねの外側にあります。胃腸の働きを整え、疲れやだるさにもよく使われる代表的なツボです。やさしく5〜10秒ほど押したり、お灸で温めたりするのもおすすめです。

●おわりに

 自然の変化に合わせて体を整えることは、昔から受け継がれてきた知恵です。

「梅子黄」のこの時期は、胃腸をいたわることで、これから迎える本格的な夏を元気に過ごす準備にもつながります。

食事や生活習慣を少し意識しながら、季節に合った養生を取り入れてみてください。

気になる不調が続く場合は、一人で我慢せず、お気軽にご相談ください。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社

#177 寝つけない、途中で目が覚めてしまう方へ

おはようございます。はりきゅう速水です。

北海道は少し前まで暖かい日が続いていましたが、ここ数日は朝晩を中心にひんやりとした日が増えてきましたね。

気温差が大きい時期は、体がその変化についていこうとして思った以上にエネルギーを使います。

そのため、

・なんとなくだるい
・疲れが抜けない
・寝つきが悪い
・夜中に目が覚める

といった不調が出やすくなります。

訪問鍼灸でも、最近は「寝つけない」「途中で目が覚めてしまう」といった睡眠についてのご相談をいただくことがあります。

今日は、そんな“眠り”についてのお話です。

●東洋医学で考える「寝つけない」、「途中で目が覚めてしまう」は?

眠りは「心(しん)」や「血(けつ)」が関係します。普段は、日中は「陽の気」が働いて活動し、夜になると「陰の気」が体を落ち着かせ、自然と眠くなりますが・・・

 ・考え事が多い

 ・ストレスが続く

 ・疲れがたまっている

 ・気温差が大きい

といった状態が続くと、「心」と「血」が不安定となり、眠りに影響が出ます。

●寝つけない場合

布団に入っても頭の中で考え事が続いたり、気持ちが高ぶっていたりする状態があると寝つけなくなります。例えば

 ・イライラする

 ・気を使いすぎる

 ・緊張しやすい

といった方にみられることがあります。

対処法としては、体が「休むモード」に切り替わるようにすることです

 ・寝る一時間前はスマホやパソコンを控える

 ・ぬるめのお風呂に入る

 ・軽く深呼吸をする

 ・首やお腹を冷やさない

また、寝よう寝ようと意識するとかえって、眠れなくなることもあるので、その時はつぼを押しながら深呼吸をすると体の力みを減らしましょう。

 ・百会(ひゃくえ)

  →頭のてっぺんにあるつぼ。

 ・神門(しんもん)

  →手首の小指側にあるつぼ。

●途中で目が覚める場合

途中で目が覚める場合は、体力の低下や疲労の蓄積、加齢による変化などが関係していることがあります。夜中に目が覚めても、時計も何度も見たり、「また起きてしまった」と気にしすぎたりすると、さらに眠れなくなることがあります。

まずは、

 ・昼寝を長くしない

 ・適度に体を動かす

 ・夕方以降のカフェインを控える

 ・体を冷やさない

などを意識するといいと思います

 つぼとしては

 ・失眠(しつみん)

 →かかとの中央付近にあるつぼ

 ・三陰交(さんいんこう)

 →内くるぶしから指四本分上にあるつぼ

●まとめ

 睡眠障害の原因はひとつではありません。「寝つけない」のか、「途中で目が覚める」のかによっても、体の状態は異なります。

まずはご自身の睡眠のパターンを知り、それに合わせた養生を行うことが大切です。鍼灸でも、その方の状態に合わせて体を整えていくことがあります。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社

#176 「北海道を歩こう」に参加してきました

こんばんは、はりきゅう速水です。

昨日、「北海道を歩こう」というイベントに参加してきました。参加人数は約1000人。最年少は小学4年生、最高齢は94歳とのことで、幅広い年代の方が参加されていました。

●コースは3種類

今回のコースは、

 ・6キロ(札幌芸術の森)

 ・10キロ(真駒内カントリークラブ)

 ・33キロ(支笏湖ポロピナイ)

の3種類。私は去年、まず6キロコースに参加してみて、「これならいけるかもしれない」と思い、今年は33キロに挑戦しました。

●33キロは、想像以上

結果としては、完走できました!

 ・タイム:7時間47分04秒(休憩含む)

 ・歩数 :約51437歩

ただ思っていた以上に大変でして。まずは雨。14時過ぎにはかなり強めの雨。ちょうどその頃のコースは下り坂が続いており、ふくらはぎへの負担も強く、かなり足にきました。歩いているので汗はかくものの、雨で体が冷え、後半は足がつりそうになる場面もありました。途中で芍薬甘草湯を飲みながら、なんとか最後まで歩き切ることができて、本当にほっとしております。

●支えられて歩けたようなもの

今回、スタート前は「本当にゴールできるだろうか」という不安もありました。そんな中、奥さんから「無理してゴールしなくてもいいんだよ」と言ってもらえたことで、逆に気持ちが楽になり、変に力まず参加することができました。

また、運営スタッフの皆さんの何気ない声かけにも本当に勇気をもらいました。何度も車で往復しながら見回っているスタッフさん。ゴール後、シャトルバスで送迎してくださるスタッフさん。多くの方に支えられて、このイベントが成り立っているのだと感じました。

●実際に歩いてみて感じたこと

33キロ歩いてみると、体の使い方や疲れ方、冷えによる影響など、普段施術でお話していることを自分自身の体で実感する場面がたくさんありました。

特に後半は、

 ・冷え

 ・筋肉疲労

 ・水分バランス

 ・体の使い方

など、東洋医学的にも興味深い変化を感じることができました。「体は正直だな」と改めて感じる1日でもありました。大変ではありましたが、無事に完歩でき、とても学びの多いイベントでした。

年齢に関係なく、それぞれのペースで挑戦している参加者の姿にもたくさん刺激をもらいました。また来年どうするかは…少し足と相談しながら考えたいと思います。

#175 夕方になると脚がむくんでいた患者さんのお話

こんばんは、はりきゅう速水です。

暖かくなる時期は、水分代謝の変化や気温差の影響もあり、「夕方になると脚がむくむ」
というご相談が増えてきます。

訪問鍼灸でも、足の重だるさやむくみを気にされる方は少なくありません。

今日は、そんな“むくみ(浮腫)”についてのお話です。

●周りから言われて気づいた変化

ある患者さんも、夕方になると脚がむくみやすく、

 ・足が重たい

 ・靴がきつい

といった状態が続いていました。

訪問鍼灸の施術を受けながら、少しずつ体を整えていきましたが、最初の頃はご本人としても、あまり大きな実感はなかったそうです。ただ、毎日少しずつの変化なので、自分では気づきにくいこともあります。

そんな中、知り合いの方から「最近、脚がすっきりしたね」と言われたとのこと。

そこで初めて、
「あ、変わっていたんだ」
と実感されたそうです。

●東洋医学でみる”むくみ(浮腫)”

東洋医学では、むくみを「浮腫(ふしゅ)」として考え、「水」の巡りがうまくいっていない状態として考えます。今回のケースでは、脈の状態や全体の様子から、「水滞(水毒)」の傾向がみられました。

 ・夕方に浮腫が増す

 ・重だるさがある

 ・水分代謝が落ちている

といった特徴がありました。また、東洋医学では、足の浮腫だけでなく、

 顔、手、体全体の重だるさなども、基本的には「水の巡り」と関係していると考えます。(西洋医学では、場所や浮腫の特徴で原因が異なる場合があります)

●実際に行っていた施術

施術では、体全体の巡りや水分代謝を整えることを意識しながら、鍼やお灸を行っていきました。月に2回ほどの施術を続け、2カ月ほど経った頃から、少しずつ変化がみられるようになってきました。

●変化を実感してから

さらにうれしいことに、変化を実感してからは、患者さん自身もセルフケアを積極的に行うようになりました。

 ・足の指を動かす

 ・足首を回す

 ・ふくらはぎを足首から上へ向かってほぐす

 ・太ももを軽くマッサージ

などを続けていただいたことで、さらに足が軽くなってきたそうです。ご本人も「最近いい感じです」とにっこり。こちらも嬉しくなりました。

●むくみやすい方への養生

むくみが気になる時は、上記の運動の他に

 ・冷たい飲み物をとりすぎない

 ・軽く歩く

 ・座りっぱなしを避ける

 ・足首を冷やさない

などがあります。

●まとめ

むくみは、単に「水分の問題」だけではなく、
体全体の巡りや疲れのサインとして出ていることもあります。

毎日の小さな変化は、自分では気づきにくいこともありますが、
周りからの一言で実感できることもあります。

気になる浮腫みや重だるさが続く場合は、早めに体を整えておくのもひとつの方法です。

日々のセルフケアに加えて、鍼灸施術を通して少しずつ巡りを整えていきましょう。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社

#174 訪問鍼灸について、よくお話しすること

こんにちは、はりきゅう速水です。

ありがたいことに、訪問鍼灸では患者さんやご家族からのご紹介をいただくことが多くあります。その中で、初めて鍼灸を受けられる方や、ご相談いただく方から、よく聞かれることがあります。今日は、訪問鍼灸について普段よくお話ししていることを書いてみようと思います。

●どんな症状でも相談していいんですか?

まず最初に多いのが、このご質問です。

「これって鍼灸でみてもらえるの?」
「病院に行くほどではないけど…」
「なんとなく不調なんだけど相談していいの?」

こういったお話をいただくことがあります。

実際には、体の悩みははっきり症状として出る前に、
「なんとなくつらい」
という形で現れることも少なくありません。

そのため、どんな症状でも、まずはお話を聞かせていただければと思っています。

●体力や状態に合わせて施術を変えています

鍼灸というと、
「たくさん鍼を刺す」
というイメージを持たれる方もいます。

ですが実際には、その方の体調や体力に合わせて、施術の方法は変わります。

 ・鍼の本数を少なく or 多くする

 ・施術時間を短くする or 長くじっくり施術する

など、状態をみながら調整しています。

特に訪問鍼灸では、ご高齢の方や体力が落ちている方も多いため、無理のない施術を大切にしています。

●鍼やお灸が怖い場合は?

「鍼が怖い」
「お灸は熱そう」

という不安を持たれる方も少なくありません。

その場合は、刺さない鍼(てい鍼)を使ったり、熱すぎないやさしいお灸を使うこともあります。

実際には
「思っていたより怖くなかった」
と言われることも多いです。

●施術を受けなくても大丈夫です

また、鍼灸施術を受けるかどうかに関係なく、

 ・ツボについて

 ・養生について

 ・普段の体の整え方

などのご質問をいただくこともあります。

「こういう時はどうしたらいい?」
といったご相談だけでも大丈夫ですので、気になることがあればお気軽にお話しください。

●まとめ

訪問鍼灸というと、まだ少しハードルが高く感じる方もいるかもしれません。ですが実際には、その方の状態に合わせながら、無理のない形で行っています。

まずは「相談してみる」というところからでも大丈夫です。これからも、一人ひとりのお話を聞きながら、丁寧に向き合っていきたいと思います。

#173 結婚20年、あらためて思うこと

こんにちは、はりきゅう速水です。

5月13日で、結婚して20年になりました。

あっという間だったような気もしますし、振り返ると本当にいろいろなことがあった20年だったなと感じています。

●SE時代から鍼灸の道へ

結婚当初は、システムエンジニアとして仕事をしていました。毎日パソコンに向かいながら忙しく働いていましたが、30代に入る頃から「このままでいいのだろうか」と考えることも増えていきました。そこから鍼灸の勉強を始めることになり、生活も大きく変わっていきました。

仕事をしながらの勉強、学校生活、資格取得。
今思えば、奥さんにはかなり迷惑や負担をかけていたと思います。

それでも支えてもらいながら、3年後に鍼灸師となり、その後北海道へ戻って、現在の訪問鍼灸の仕事につながっています。

●20年経って思うこと

若い頃は、自分のことで精一杯だった気がします。

ですが20年経った今は、「一人では今の仕事はできていなかった」と感じることが増えました。鍼灸師になるという大きな方向転換も、簡単なことではありませんでした。収入や生活の変化、不安もたくさんあったと思います。それでも、なんとか今まで続けてこられたのは、奥さんの支えがあったからだと感じています。

20年という時間の中で、少しずつですが、「自分一人で生きているわけではない」ということを実感するようになりました。

●訪問の仕事の中で感じること

訪問鍼灸では、長年連れ添っているご夫婦のお宅へ伺うことも多くあります。施術をしていると、何気ない会話の中に、そのご夫婦が積み重ねてきた時間を感じることがあります。

「最近ちょっと食欲が落ちてきてね」
「今日は調子良さそうだね」
そんな一言一言の中にも、日々お互いを気にかけながら生活している様子が見えてきます。

介護が必要な状況になっても、自然に支え合っている姿を見ると、“一緒に歳を重ねる”というのは簡単なことではないのだろうなと感じます。もちろん大変なことも多いと思います。それでも、長年一緒に過ごしてきたからこその空気感や安心感のようなものを感じる場面が、訪問の仕事の中にはたくさんあります。

訪問鍼灸は、体だけを見る仕事ではなく、その方の生活やご家族との関係性にも触れる仕事なのだと、日々感じています。

●まとめ

20年という時間の中で、仕事も生活も大きく変わりました。それでも、今こうして北海道で訪問鍼灸を続けられていることをありがたく感じています。

これからも、目の前の方に丁寧に向き合いながら、一歩ずつ続けていければと思います。

#172 首や肩が硬い人に共通すること

こんばんは、はりきゅう速水です。

最近は暖かい日も増えてきましたが、朝晩はまだ少し冷える日がありますね。
こういう気温差がある時期は、知らないうちに体へ力が入りやすくなります。

訪問鍼灸でも、
「首や肩がガチガチで…」
というご相談が増えている印象があります。

●首や肩が硬い人に共通すること

首や肩が硬くなりやすい方には、いくつか共通点があります。

例えば

 ・気が付くと歯をくいしばっている

 ・呼吸が浅い

 ・考え事が多い

 ・スマホやパソコンを見る時間が長い

 ・無意識に力む

こうした状態が続くと、体が「緊張したまま」になりやすくなります

●意外と力を抜くのは大変

肩こりというと、筋肉だけの問題と思われがちですが、
実際には「気を張り続けている状態」が関係していることも少なくありません。

特に最近は

 ・寒暖差

 ・生活環境の変化

 ・疲れの蓄積

などによって、自律神経も乱れやすくなっています。その結果、無意識に体へ力が入り、

 ・首が硬い

 ・肩が上がったまま

 ・顎が緊張する

といった反応につながります

●東洋医学でみると

東洋医学では、こうした状態は「肝(かん)の緊張」、「気の巡りの滞り」として考えることがあります。

気を張り続けることで、体がうまくゆるめなくなり、
上半身へ力が集まりやすくなるイメージです。

●おすすめのセルフケア

こういう時は、まず「ゆるめる」ことが大切です。

おすすめは

 ・首元を温める

 ・ゆっくり深呼吸

 ・肩を軽く回す

 など、シンプルなことで十分です。また、首~鎖骨あたりをやさしく撫でるだけでも、呼吸が入りやすくなることがあります。

●おすすめのつぼ

 ①合谷(ごうこく) 親指と人差し指の間のつぼ

 ②風池(ふうち) 首の後ろ、うなじのくぼみにあるつぼ

 ③神門(しんもん) 手首の小指側にあるつぼ

●まとめ

首や肩のこわばりは、単なる筋肉疲労だけではなく、
「無意識の緊張」が続いているサインかもしれません。

頑張り続けるだけでなく、
少し体をゆるめる時間も大切にしてみてください。

セルフケアに加えて、なかなか緊張が抜けない場合は、鍼灸施術で体を整えてみるのもひとつの方法です。
気になる方は、はりきゅう速水までお気軽にご相談ください。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社