#28 毛髪病諸候 その2 鬚髮禿落候

こんばんは、鍼灸師の速水です

今日は午前中に訪問鍼灸を終わらせて久し振りに札幌へ行き、本屋さん巡りをしてました。

頭皮鍼、耳鍼に関する詳しい本を見つけたので、以前学んだことを思い返しながら読んでいこうと思います(p*’∀`*q)

さて、今日は『鬚髮禿落候』です

鬚髪(しゅはつ?)、(あご)ひげ+かみ が 禿落(はげおちる) 症状のことです

<原文>

足少陽膽之經也、其榮在鬚、足少陰腎之經也、其華在髮、衛任之脈、爲十二經之海、謂之血海、其別經上唇口、若血盛則榮於頭髮、故鬚髮美、若血氣衰弱、經脈虚竭、不能榮潤、故鬚髮禿落

養生方云、熱食汗出、勿湯風、令髮墮落、(其湯熨鍼石、別有正方、補養宣導、今附於後)

()部分は本の記載なし

養生方云、欲理髮、向王地、既櫛髮之始、而微咒曰、泥丸玄華、保精長存、左爲隱月、右爲日根、六合清煉、百神受恩、呪畢、嚥唾三過、能常行之、髮不落而生

又云、當數易櫛、櫛之取多、不得使痛、亦可令侍者櫛、取多、血液不滯、髮根常牢

 

<書下し文、自分でやっているので間違いがあります>

足の少陽は胆の経なり、それは髭(あごひげ)を栄える、足の少陰は腎の経なり、その華は髪にあり、衝任の脈、十二経の海の為、之(これ)を血海と謂う(いう)、その別経は口唇の上、もし、血盛んなればすなわち頭髪は栄える、故に髭髪は美しい、もし、血気衰弱すれば、経脈虚虧(きょき)し、栄潤あたわず、故に髭髪禿げ落ちる

養生方に云(い)う、熱いもの食べ汗出て、湯風勿(なか)れ、髪堕落せしむ、

養生方に云う、理髪を欲する、王地を向き、櫛髪のはじめに、微(かすか)に咒(のろ)いを曰う、(呪文は)「泥丸玄華、保精長存、左爲隱月、右爲日根、六合清煉、百神受恩」、咒畢(おわ)んぬ、唾三過嚥む、常に之れを行えば、髪落ちず生える

又云う、當(まさ)に数度櫛く易く、櫛の多く取り、痛を得ず、亦(また)侍者櫛すべき、多く取る、血液滞らず、髪根常に牢す

 

<通訳>

足の少陽は胆の経脈であり、その精気は鬚(あごひげ)を栄えさせる。足の少陰は腎の経脈であり、その精気は髪を栄えさせる。衝脈、任脈の二脈は十二経脈の海であり、血海と称され、その別絡は口唇に絡する。したがって諸経脈の気血が充盛していれば鬚髪を滋養することができるので鬚髪は光沢があって美しい、もし、血気が衰弱すれば経脈が虚虧(きょき)して鬚髪を栄養することができなくなり禿げ落ちるようになる。

養生方に云う、熱いものを食べて汗が出ている時に風に当たるべきでない、もしそうすれば頭髪が脱け落ちるであろう。

養生方に云う、調髪する時には東方を向いて坐り、櫛けずり始めるにあたって小声で呪文を称えるべきである。その呪文は「泥丸玄華、保精長存、左爲隱月、右爲日根、六合清煉、百神受恩」と称えるとよい。呪文を称え終わったら3回唾液を飲み込む。調髪の際にいつもこれを行えば頭髪はよく生えて脱け落ちることがない。

又云う、頭髪を梳くには櫛をたくさんとり易えながら何度も梳くことによって頭部の血流は停滞することなく、毛根は常に堅牢である。

 

<考察>

どなたか書下し文を教えていただけると助かります(´д`;)、難しいですね

腎は髪に関連していることは知っていましたが、鬚(あごひげ)が胆と関連しているのは初めてでした。腎、胆、衝脈、任脈が充実していると鬚と髪が滋養できると記載してますね

関連画像

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養生として、気をつけたほうがいい事ややったほうがいいことが記載されていますね

熱いものを食べて汗かいている時、けっこう風にあたりにいってるかも(汗)

養生で呪文もあるのははじめて知りました└(゚ロ゚;)┘「泥丸玄華、保精長存、左爲隱月、右爲日根、六合清煉、百神受恩」 う~ん、どういう意味なんでしょうね

昔からブラッシングの大事さも記載していますね

 

いまとなっては当たり前のことですが、その起源になりえることが記載しているのも感動ですヽ(* ‘ー’)ノ

 

「参考文献」

東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著

講釈 諸病源候論 巣 元方 著  牟田 光一郎 訳

 

 

#27 毛髪病諸候 その1 白髪候

おはようございます。鍼灸師の速水です。

ある患者さんの髪の毛がもともと白髪だったんですが、最近、少しずつですが黒くなりだした気がしてて、『髪の毛、色染めましたか?』って聞くと、染めていないそうで、頭に鍼をしていることもあってか、頭皮の血流が改善したのかもしれないですね( ◞・౪・)◞

そんな嬉しいこともあってか、そもそも毛髪について少し勉強してみようと思いましてこないだ購入した諸病源候論から勉強していきます

毛髪病諸候 と目次にあり13個の症状があって、その症状の理由を記載してくれます(なかには、似た症状がある場合は和訳を省略しているものもあります)

校釈 諸病源候論
毛髪病諸候 十三論

目次通りにはいかないで(笑)、気になる症状を一つ紹介します

 

今回はこちら!

『白髪候』 白髪について

<原文>

足少陰腎之経也、腎主骨髄、其華在髪。

若血気盛、則腎気強、腎気強、則骨髄充満、故発潤而黒。

若血気虚、則腎気弱、腎気弱則骨髄枯竭、故髪変白也。

 

<書下し文、自分でやっているので間違いがあります>

足の少陰は腎の経なり、腎は骨髄を主り(つかさどり)、その(五)華は髪にある。

もし、血気が盛んなれば、すなわち腎気強くなり、腎気強ければ、すなわち骨髄充満し、故に潤いを発し黒くなる。

もし、血気が虚せれば、すなわち腎気弱くなり、腎気弱ければ、すなわち骨髄枯渇し、故に髪が白く変するなり。

 

<通訳>

足の少陰は腎の経脈である。腎は骨髄をつかさどり、その精華は髪を栄養する。

もしも、血気が充盛であれば腎気も強く、腎気が強盛であれば骨髄は充実し、その精華もよく頭髪を栄養するので、頭髪は潤沢で黒くなる。

もしも、血気が虚虧(きょき)すれば腎気は弱くなり、腎気が衰弱すれば骨髄は枯渇するので頭髪は栄養を失って白く変わる。

 

<考察>

冒頭にもあげましたが、血気(血のめぐりとエネルギーのめぐり)が充実することで、精をつかさどる腎が元気になり、それが髪にも栄養がいくということですね。その患者さんは足の冷えが強いので足を温めつつ(主に足の少陰腎経)、てい鍼を使って中風七穴、腎経に補法をしてきました。古典どおり腎気が充実して髪が黒くなっていったみたいですねヽ(‘∀’*)ノ

 

 

「参考文献」

東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著

講釈 諸病源候論 巣 元方 著  牟田 光一郎 訳

#26 こういう本もあります

こんにちは、鍼灸師の速水です(*´-`)

ブログ更新頻度が少くてすみません(。>д<)

 

10/27(土) 第2回セルフお灸の会の申し込みしていただいた皆さまありがとうございます(*´ω`*)

まだ、数席残ってますので、都合あれば連絡くださいませ

 

セルフお灸の会の資料づくりにあたって、いろんな本を読み返しているんですが、ひとつこんな本があるのを紹介したいと思います♪ヽ(´▽`)/

じゃ~ん

校釈 諸病源候論

中国の隋の医家,巣元方らが610年ごろ煬帝(ようだい)の勅を奉じて編纂(へんさん)。50巻のものを日本語訳にしたものです。

広く病名をあげ,症候を記述し,病源を論じたものです。また、養生法も記載しており『腕をのばして~』みたいな運動のやり方も記載している本です(´∇`)

610年って、日本でいったら飛鳥時代、聖徳太子がでてくる年ですよΣ(゜Д゜)

その時代からいろんな病について研究して解決法をまとめているなんて( TДT)

昔の人の観察力と探求心、忍耐力は凄まじいものだと思います(о´∀`о)

他にも、貝原益軒の養生訓や解剖学の本を読んで復習中です

インプットしたあとは、必ずアウトプットすることで脳に記憶されるのでセルフお灸の会の資料づくりはうってつけです♪ヽ(´▽`)/

#25 第2回セルフお灸の会チラシ届きました

こんにちは、鍼灸師の速水です

ついさっき、第2回セルフお灸の会用のチラシが届きました

今回は2500部、地元の情報誌まんまる新聞さんにお願いしてく配ってもらうようにします

今回のチラシ

さすがに自分で配る時間がなくなってきたのと体力がないので(笑)お願いしちゃいましたm( _  _ ) m

 

今回のチラシは前回と少し違って裏面を追加しました

第2回セルフお灸の会 チラシ表

表面も若干記載内容かえてます

 

そして、裏面

第2回セルフお灸の会 チラシ裏

セルフお灸の会の今後の予定とプロフィールをいれました

 

資料づくりはこれからなので、関連資料の精査と復習しないとね。資料づくりは勉強になるのでこれもステップアップとしてとてもためになります

さて、今日は昼から訪問鍼灸なので行ってきます

#24 しゃっくり

お久しぶりです。鍼灸師の速水です。

北海道の地震でいろいろありましたが、皆さん元気を出して頑張りましょう!!

最近、私が悩まされている症状がありまして、今回はそれをテーマにしました。『しゃっくり』です

しゃっくりを東洋医学では、吃逆(きつぎゃく)と言います

 

吃逆には何種類かの原因でおこります

 

①:胃の冷えによる吃逆

冷たいものを食べすぎたり、飲み過ぎたりすることで、寒邪として胃に侵入し、機能が低下します。低い音でゆっくりしたしゃっくりが出ます。みぞおちが冷え、張って苦しいけど、温めると軽くなります

 

②:胃の熱による吃逆

辛いもの、脂っこいもの、味の濃いものを食べすぎたり、常に飲酒していることで、お腹の中で熱が生まれ、熱が強すぎることで熱邪として機能を低下させます。熱邪は水分を消費させ、音が大きく響く激しいしゃっくりが出ます。みぞおちに熱感があり、冷たい水を飲みたくなります。

 

③:ストレス(肝火上炎)による吃逆

ストレスによる疲れ、かなりのイライラが体内で肝の熱が上がります。肝と胃はお隣さんなので胃にも影響し、吃逆がおこります。かなり連続で吃逆をし、精神的なストレスによって誘発されたり、悪化することもあります。

 

④:脾陽虚による吃逆

食事の不摂生やストレスにより肝が滞り、脾に影響し、脾気虚(やる気の低下)が長期化したり、寒邪が脾を冷やすことで脾陽虚として、胃の不調となり、音が低く弱い吃逆がでます。

 

⑤:胃陰虚による吃逆

胃の熱が長引いたりすることで、肝の火が胃にも火がくることで胃の水分が減り、潤いを失い、音の短い吃逆がでます。胃の熱感がでてきます。

 

 

私の場合は、③でした(汗)

ストレスによる体の影響ってかなりあるんですね。

まだ余震や復興で疲れがでてくるかもしれません。体に気をつけて頑張りましょう

 

 

「参考文献」

図解 鍼灸医学入門  蠣崎 要 、池田 政一 著

東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著

携帯用 経絡経穴概論 『東臨』の要点と総括 第4版 編 岡田隆

#23 気血水(きけつすい)って何?

こんにちは。(*´ω`*)鍼灸師の速水です

もう9月になりましたね。北海道ではトンボが元気に飛び始めました(*´∀`)ノ

 

さて、今回の題目

『気血水(きけつすい)って何?』です

人間が生きていく中で必要な要素が『気・血・水』になります

『気』  → 目には見えませんが、エネルギー源となるもの、カロリーと仰る人もいたような(*´-`)体を動かしてくれます

 

『血』 → 血液のこと、全身に酸素と栄養を運んでくれます。他には使い終わった老廃物や二酸化炭素も運んでくれます

 

『水』 → 体液のこと、涙、汗、尿などのこと。全身に潤いをあたえ、体温調整、関節の動きにも影響を与えます

 

『気血水』が充実しているのが健康、少ないとなにかかしらの病症が表れます

 

気虚であれば

・胃気(食欲)の区別、例えば①胃が悪いとおもったことがない②食欲ありすぎて胃は悪くない③食欲あって胃痛、嘔吐がある④食欲あるけど、すぐ満腹になる⑤考え事すると食欲なくなる

みたいに区別され、その症状でどの五臓が不調なのか考えます

 

・声や音による区別、よく怒鳴る(肝虚)、よく笑いよくしゃべる(心虚、脾虚胃熱)、よく歌う(脾虚胃実)、よく哭(な)く愚痴る(肺虚)、呻(うめ)く(腎虚)

 

他にも、呼吸器症状や睡眠に関する症状もあります

 

 

血虚

気虚から血虚の症を現わします。しかし、血として分類する症候は労倦(ろうけん、働き過ぎによる疲れ)や産後の病気から発したものが主にあります。血虚から血熱、血寒、亡血、瘀血(おけつ)に発展します

・血熱 … 吐血、鼻血、狂乱状態になったりします。肝が実施、脾虚証として治療します

・血寒 … 筋肉のこわばり、ひきつけ、痛みがでます。五十肩、神経痛なども血寒になります。肝虚証として治療します

・亡血 … めまい、動悸、口の渇き、唇の渇き、寒くなったり熱くなったりを行ったり来たり、冷えのぼせの症状があります

・瘀血 … 悪い血がたまることを瘀血といいます。頭痛、慢性の腹痛、月経不順も関係します

 

 

水が少ないのを津液不足と言い、余分な水を水毒or痰飲(たんいん)などと言います。

・汗の区別では、寝汗(血虚、腎虚)、頭の汗(肺虚、胆、三焦の陽虚)、手足の汗(脾虚)などでどの臓に異常があるかわかります

・小便の区別では、色が白いは冷、濃いのは熱、しまりが悪い(肝虚)、頻尿(腎虚or脾虚、冷え)

・大便の区別では、下痢(脾虚、腎虚)、便秘(胃・大腸熱、脾虚or瘀血)、しぶり腹があります

 

 

『気・血・水』の状態が知ることで、どの病症があるかもわかってくるので、是非皆さんも自分の身体の『気・血・水』をみてみてください

 

はな(犬)の気血水も気になる

 

 

「参考文献」

図解 鍼灸医学入門  蠣崎 要 、池田 政一 著

図解 鍼灸医学入門

母校で池田先生とお会いしたことがありまして、とても古典を分かり易く解説してくれたことを今でも覚えています。この本のいいところは図で解説してくれるのでイメージし易い本です

#22 第2回セルフお灸の会実施日決めました~\(´ ▽ ` ) /

こんばんは、鍼灸師の速水です。

訪問鍼灸の合間に西の里会館へ行き、『第2回 セルフお灸の会』の実施日を決めてきました \(´ ▽ ` ) /

第1回の時に、ちらっと説明しましたが第2回からテーマを設けてテーマについて解説し、関連する経穴(つぼ)の例をあげて、皆さんとお灸をしましょう!!!

当初は9月に実施しますと言いましたが、私用で大変申し訳ありませんが、9月下旬に西の里神社祭で権現舞をやりますので日程を10月に変更しました m( ・ω ・)m

 

■■■ 第2回 セルフお灸の会概要 ■■■

日時   10/27(土) 13:30 ~ 14:30

場所   西の里会館 学習室2

テーマ 肩こり

会費   500円

人数   8名まで(事前予約)

※予約は電話またはメールにてお願いいたします。

※第1回参加者で、DM希望の方には別途お知らせします

ちらしは、9月下旬に作成できますので作成次第、まんまる新聞さんと一緒にチラシがくるようにします(予定です)

だんだんと冷えてきましたので体調をくずさないよう気をつけてください

#21 セルフお灸の会 実施しました〜

こんにちは、鍼灸師の速水です

つい先ほど、『セルフお灸の会』やってきました〜 ♫ \(´ ▽  ` ) /

参加していただいた皆さま、ありがとうございます。

北海道にも台風上陸?と思われるぐらい、午前中は雨や風が強かったので、「お灸の会どうなのかな?」って思ってましたが段々と晴れてきて助かりました

 

今回開催した経緯

普段、意外と自分の体調がわからない話

疾病→病院 から 未病 の話

お灸の話(歴史、種類)

自分でできるお灸のやり方

みんなでお灸体験

今後の予定(テーマを絞って月一実施予定)

質問コーナー

 

気がつけば、あっという間に1時間経ってました(笑)

セルフお灸の会 その1
セルフお灸の会 その2
セルフお灸の会 その3
セルフお灸の会 その4 竹の輪灸
セルフお灸の会 その5 竹の輪灸
セルフお灸の会 お灸の種類 その1
セルフお灸の会 お灸の種類 その2
終わったあと空を見ると虹!!!

説明している時の参加者さんの真剣の眼差し、こっちも気合い入りました。そして、質問コーナーでも内容の濃い質問もあったので私としても勉強になりました!

次回、9月に『肩こり』をテーマに実施予定ですが、9月には西の里神社祭で権現舞をやるので、もしかすると10月に繰り越すかもしれません(- _ –  ; ) その時は、別途お知らせ今します。

#20 お腹の調子悪くなっていませんか?(軟便、下痢)

おはようございます。鍼灸師の速水です。

北海道はようやく涼しくなり22°〜25°くらいに落ち着いてきました。

しかし、それまではかなり暑く( –  _   – ;  ) ついつい水をガブガブ飲んではお腹がゆるくなり、軟便または下痢の症状が出ていました。

今日は「軟便」「下痢」についての解説をします

 

⑴ 意味

「軟便」・・・ 通常の便より少し水文が多く軟らかい便

「下痢」・・・ 軟便、水様便(軟便より水分が多い便)が繰り返され、腹部不快感や腹痛を伴う状態

 

 

⑵ メカニズム

正常な腸では「蠕動(ぜんどう)運動」という腸の内容物を肛門側に送ります。内容物が腸を通過する際に、内容物に含まれる水分が体内に吸収され適度な水分を含む便になります。

この時、なんらかの原因でこの「蠕動運動」が異常に活発になった時や水分量の調節機能に障害が起きた時に便中の水分が増加して「軟便」、「下痢」になります。

 

 

⑶ 東洋医学では

「軟便」、「下痢」の症状の原因としては以下になります

a. 気虚(脾胃虚弱) ・・・  消化や吸収の力が弱く、食べた物を上手にこなして身体に必要なエネルギーを作ったり蓄えたりすることができない。細身で顔色が悪く、体力がなく、疲れやすい、気力がわかないなどの悩みを持っている方が多いです。症状に対する経穴(代表的なもの)中脘、足三里、胃兪、内関

 

b.陽虚(腎陽虚) ・・・ 腎陽は各臓腑の陽気の元であり、あっためる機能(温煦)があるが、それが虚弱体質、飲食失調、慢性病、過労により腎陽虚となる。寒さに弱く、四肢、腰、腹部の冷え、水の代謝が悪くなり「軟便」、「下痢」になる。症状に対する経穴(代表的なもの)神闕、天枢、大腸兪、上巨虚、三陰交

 

c.気滞、肝陽(肝鬱) ・・・ 怒り・悩みなどの感情が度を超すと、肝臓の伸びやかさが失われ、「軟便」、「下痢」になります。怒り・悩みといった感情のみに偏ってしまうと、土である脾臓が不健康になってしまい、下痢が起こります。腹痛の後に下痢がおきます。症状に対する経穴(代表的なもの)神闕、天枢、大腸兪、上巨虚、三陰交

 

d.痰飲、湿(寒湿、湿熱) ・・・ 寒湿とは寒邪+湿邪のことです。湿熱とは湿邪+邪熱のことです。湿邪とは湿度の高い時期に、余分な水分や老廃物が溜まることで引き起こされる心身の不調のことです。

寒湿の場合は、やや生臭い匂いがありますが湿熱下痢ほど強烈な匂いではありません。サラッとした下痢がでます。腹部冷痛。症状に対する経穴(代表的なもの)神闕、天枢、大腸兪、上巨虚、三陰交、外関、列欠

湿熱の場合は、下痢はドロドロしていて臭い匂いを放ちます。肛門の灼熱感、腹痛してすぐ下痢します。また激しい下痢になります。熱の特徴として活動的・急激性があります。症状に対する経穴(代表的なもの)神闕、天枢、大腸兪、上巨虚、三陰交、後渓、霊台、陰陵泉、公孫

 

e.食滞、傷食 ・・・ ものすごく食べ過ぎたり、腐ったものを食べて、消化できなくなった状態です。こうなると、脾臓の許容量をはるかに超えた飲食物が入ったことになります。私はよく暴食してお腹の調子を悪くすることがあります(汗)未消化なので、下痢は腐臭がし、未消化の食物が混入します、ゲップも腐臭あるいは酸っぱい匂いがします。腹が張ったり、鳴ることもあります。症状に対する経穴(代表的なもの)神闕、天枢、脾兪、胃兪、大腸兪、上巨虚、三陰交、中脘、内関、公孫

 

 

場合によっては、ウィルスや細菌によって急性下痢を発症することもあります。腹痛や発熱、吐き気、嘔吐を伴う場合は、食中毒による感染性下痢が疑われますので、その場合はすぐに病院へ

 

 

お腹は内臓が集まるところなので、調子が狂うと体全体がうまく動かなくなるので、軽視せず調子を整えていきましょう!!!

 

 

「参考文献」

東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著

携帯用 経絡経穴概論 『東臨』の要点と総括 第4版 編 岡田隆

#19 体調不良の原因には種類がある(病因論)その2

おはようございます。鍼灸師の速水です。

すぐ、その2を書かない私(笑)すみません。昨日は珍しく朝からお仕事だったのでね(^ー ^ )

 

さて、前回のおさらいです

体調不良の原因 = 病因 といい

病因 = 内因 + 外因 + 不内外因

 

内因(ないいん)は、七情(しちじょう)といいます。

過度の感情によって病になることを指します。内因の種類は

怒、喜、憂、悲、思、恐、驚

怒=心の中で張り詰めた怒りの感情を表す。怒りがすぎると肝を傷る(やぶる)

喜=見たり、聞いたり、食べたりして、こみ上げる嬉しさ、楽しさの意味がある。喜びすぎると心を傷る

憂=心が滅入って病む、心の悩みが顔に現れて思案する状態。憂がすぎると肺を傷る。

悲=自分の心に背く、または、心の中に溜まった思いが吹き出すこと。非がすぎると肺を傷る。

思=深い考え、深く考えること。思がすぎると脾を傷る。

恐=心の中が穴のように空虚になった状態。恐がすぎると腎を傷る。

驚=おどろき、慌てて、恐れること。驚がすぎると腎を傷る。

これらの感情は普段の生活にありますが、強い精神的打撃を受けたり、長期間の特定の感情に陥る精神的刺激を受けて、通常より逸脱すると病因となります。気血の巡りのを損ない、五臓に影響がでます。

 

 

外因(がいいん)は、六淫(ろくいん)といいます。

自然界の気候の変化により、人体を外部から発病させる原因を指します。外因の種類はこちら。

風 寒 暑 湿 乾 火

風=年間を通してすべてに現れますが、主に春が多いです。風で悪さをすること風邪(ふうじゃ)といい、皮毛から人体に侵入することが多く、六淫中もっとも発病因子となります。風は他の外因(寒、湿、燥、火など)と一緒に侵入してきます。風邪(かぜ)をひいたり、顔面や、肩、腕の痛み、痺れ、運動神経麻痺など起こす場合があります。

寒=気温が急に下がると、寒邪が体内に侵入しやすい、冬以外の季節でも雨に濡れたり、体を動かして汗をかき風に当たると、体温が低下し寒邪を受ける原因となります。気血を渋滞させ、痛みを引き起こします。また、体内に侵入すると縮こまり、筋肉は収縮し、ひきつれが起こします。皮毛に寒が入ると毛穴が収縮し、悪寒、発熱、無汗などの症状がでます。血管に入ると頭痛、血管を触るとドクンドクンと緊張した脈になります。脾胃に侵入すると腹が冷え、痛み、下痢、腎や膀胱に侵入すると頻尿になります。

暑=盛夏だけに見られ生気を消耗させます。体内に暑邪が侵入すると高熱が出たり、顔が赤くなり、大汗、煩渇(はんかつ、喉が乾いて水を欲する)などの症状が出ます、汗が多くですぎるとエネルギーと水と減るので、身熱、口渇、脱力感、いわゆる熱中症の症状ですね。

湿=長夏(夏の終わりの一ヶ月頃)の主に出やすいです。ただ、これは中国の気候を元に考えられたもので、日本だと梅雨や湿気の多い日に症状が出やすいです。症状としては水腫(すいしゅ、むくみ)、帯下、脚気、下痢など、関節痛、腹水、尿量減少です

燥=口や鼻から侵入し肺を犯すことが多い、乾燥させるため、喉が乾きやすくなったり皮膚が乾燥することでカサカサしたり、場合にはひび割れする。毛の艶がなくなるなどがある

火=火には外因性と内因性のものがあり、外因性の火邪は暑以外の外熱を指し、内因性の火邪は体内に熱が盛んになりすぎたものを言います。火邪の症状は高熱、煩渇、顔面紅潮、目の充血、動悸、不眠、意識障害、うわ言、口が苦く感じる、倦怠感、脱力感、吐血、咳血、鼻血、血尿、血便、などの異常出血もあります

 

あくまで一例なので、すべて症状が出るわけではないですが、感情の起伏が激しかったり、自然の力を無視すると体に影響が出てしまいますので気をつけましょう

 

「参考文献」

東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著