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#74 目病諸候 その27 睊目候

おはようございます。鍼灸師の速水です。

台風の影響で被害にあっている皆さま、心よりお見舞い申し上げます。はやく日常の生活に戻れますよう心より願っております。

私は、岩手の黒森神楽衆から権現舞を教えていただいたので師匠たちの地域がとても心配です。断水や土砂崩れ等があるみたいです(ノω・、)救いだったのが、師匠たちの笑顔で復興に向けて頑張っていた写真を見て、私も笑顔で頑張ろうっと気合いを入れ直します

さて、 今回の諸病源候論はこちら、『睊目候

睊目?、そもそも何て読むんでしょうね?( ゚д゚ )調べると 睊目 (けんもく)と言うそうです。意味はどういうことか読んでみましょう

<原文>

睊目者、是風氣客於瞼眥之間、與血氣津液相搏、使目眥癢而涙出、目眥恒濕、故謂之睊目

< 書下し文、自分でやっているので間違いがあります >

睊目(けんもく)の者は、これ風氣瞼眥(まなじり)の間に客して、 血氣と津液相搏って、目眥し癢から使して涙出る、目眥恒(つね)に濕(湿)ふ、故にこれを睊目(けんもく)と言う

<通訳>

睊目(けんもく)とは、風邪が瞼眦(まなじり)の間にやどり、血氣と津液が相互に結びつき、目眦部が痒くなって涙が出るようになり、目眦角が常に湿っているものを睊目(けんもく)と称す

<考察>

今回の話では、 睊目(けんもく) とは、眦(まなじり)に風邪(たとえばほこり、ウィルス、細菌)が入り込み痒みが出て涙がでるという

外の世界から目を守っているのは「まぶた」です。まぶたが眼球を覆っていることで、外からの異物や細菌の侵入を防ぐことができます。また好ましくない強い光や映像も、まぶたを閉じることでシャットアウトすることができます。

こういう類の病気としてたとえば

・ アトピー性角結膜炎

・ 春季カタル

・ 巨大乳頭結膜炎(きょだいにゅうとうけつまくえん)

目を守るしくみ

「参考文献」

東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著

講釈 諸病源候論 巣 元方 著  牟田 光一郎 訳

https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/46_menokayumi/

#73 目病諸候 その26 目暈候

おはようございます。鍼灸師の速水です。

今日の北海道は14℃、最高気温22℃、最低気温13℃、晴れております(・∀・)

短いですが秋を堪能しております。秋は夏の湿った感じから乾燥するので、体が慣れていないと風邪になりやすいので気を付けてくださいね(n´―`n)

では、今回の諸病源候論はこちら、『目暈候

ん?眩暈(めまい)とは違うのでしょうか?

<原文>

五藏六府之精華、皆上注於目、目爲肝之外候、肝藏血、血氣不足、則肝虚致受風邪、風邪搏於精氣、故精氣聚生於白睛之上、繞於黑睛之際、精彩昏濁、黑白不明審、謂之目暈

< 書下し文、自分でやっているので間違いがあります >

五藏六府の精華、皆目上に注ぐ、目は肝の外候を為す、肝は血を藏す、血氣不足すれば、すなわち肝虚に致り風邪を受け、風邪が 精氣 に広がれば、故に精氣白睛(白目)の上に 聚 を生ず、黑睛(黒目)の際(きわ)、精彩は昏濁し、黑と白つまびらかに明らかにならず、これを目暈 と 謂 う(言う)

<通訳>

五藏六府の精華は皆目上に注ぎ、目は肝の外候である。肝は血を藏す、もし、血氣不足すれば、肝虚となり風邪を受け易くなる。風邪が目の 精氣 に広がれば、精氣は白睛(白目)の上に結 聚して、 白睛(白目) と黑睛(黒目)の交わるところに、灰白色の環状の混濁し、目睛(ひとみ)の 黑と白がはっきりわからなくなる、これを目暈 と言う

<考察>

眩暈(めまい)とはまた、別の話でしたね(笑)

瞳の黒目と白目がはっきりしない病気はたくさんあります

・ 老人環 … 黒目の周りがリング状に白く濁っている場合、ほとんどは眼病ではなく老化現象 。 コレステロールなどの脂質が角膜内に蓄積することで、透明な部分が白く濁って見えています。角膜の中心部にまで到達することはないので、この場合は何も心配することはありません。ただし、関節リウマチなどの病気をお持ちの方には、蚕蝕性角膜潰瘍(さんしょくせいかくまくかいよう)という自己免疫で生じる黒目の周辺の炎症が知られており注意が必要です。 ただし、30代でこれを発症した場合は老人環ではなく「若年環(じゃくねんかん)」と呼ばれ、高脂血症や心血管異常などの病気のサインである可能性もあります。速やかに内科を受診する必要があります。

老人環

・ 角膜感染症 … 「角膜びらん」 、 「細菌性角膜炎」「真菌性角膜炎」「アカントアメーバ角膜炎」「ヘルペス性角膜炎」 などです。 角膜に傷や欠損があると、クリアなガラスではなくすりガラスのような状態になるため、黒目の部分が白く濁って見えるようになります。 角膜の病気は、ただ単に白く濁って見えるだけでなく、強い痛みや視力の低下を引き起こすものです。必ず眼科での治療が必要になります。

角膜感染症

・ フリクテン性結膜炎 … 黒目と白目の境目に、水泡状の白い点が現れる 。 フリクテン性結膜炎は、何らかの細菌に感染した後に現れる遅延型アレルギー反応であるといわれていますが、アレルギー検査でも原因を突き止められないことが多いのが現状です。 ほとんどの場合は1週間程で点状の濁りが消えますが、何度も繰り返すこともあり、放置していると角膜全体が濁って視力の低下を招く危険性もあります。

フリクテン性結膜炎

感染症は、早急に眼科へ行き対処してもらったほうがまわりにひろまらないです。ほかの症状もまずはどういうものなのか確定してから各々対応するといいですね。

「参考文献」


東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著

講釈 諸病源候論 巣 元方 著  牟田 光一郎 訳

https://eyeblog-hangai.com/eye_trouble/eye_murky/



#72 目病諸候 その25 目黒候

おはようございます。鍼灸師の速水です。

北海道も雨が続いております。早く雨やむといいですね。

さて、久し振りに諸病源候論をやります。今日は『目黒候』です。

目黒(めぐろ)という読み方ではなく、目黒(もっこく)と読みます∑(゚Д゚ )。単純に、「眼が黒い」という意味なのかどうか読んでいきましょう

<原文>

目黑者、肝虚故也、目是藏府之精華、肝之外候、而肝藏血、府藏虚損、血氣不足、故肝虚不能榮於目、致精彩不分明、故目黑

< 書下し文、自分でやっているので間違いがあります >

目黑(もっこく)なる者、肝が虚す故なり、目これ藏府の精華、肝の外候、肝は血を蔵す、府藏虚損し、血氣不足すれば、故に肝虚し目栄(養)すること能わず、精彩致ること不分明(ふぶんめい)、故に目黑(もっこく)と称す

<通訳>

視野が暗いものを目黒(もっこく)というが、これは肝の虚によるものである。目は臓腑の精華であり、肝の外候であり、肝は血を藏すものである。もし、臓腑が虚損し、血氣が不足すると、目を栄養することが出来なくなり、目の精彩は濁って物を見ることができなくなる。これを目黑と称する。

<考察>

目黒(もっこく) = 視野が暗いもの となります

この意味でふと思ったのが、現代の西洋医学では「一過性黒内障」ですね。一過性黒内障は、頸(けい)動脈から枝分かれした眼動脈に血栓が詰まることで起こります。眼動脈は左右の目にあるんですが、両方が同時に詰まることはまれで、片方の目にだけ症状が表れやすいです。

血管が詰まる原因は、長年にわたる高血圧や糖尿病、脂質異常症などによる頸動脈の動脈硬化が非常に多いそうです。

東洋医学に戻すと、肝というのは血を蔵すというフレーズがある通り、血管にも関連します。それが虚すとつまることになると、西洋医学と同じなりますね( *´艸`)

「参考文献」

東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著

講釈 諸病源候論 巣 元方 著  牟田 光一郎 訳

#71 第10回セルフお灸の会 実施しました

こんばんは、鍼灸師の速水です。

今日は日中、北海道マラソンがありましたね((*゚∀゚))v。交通規制があるのは知ってて少し迂回して患者さんの家に行こうとしてましたが、読み間違えて見事に規制中の道路にはまって患者さんに迷惑をかけてしまいました(・´Д`・)゚。

さて、昨日行ったお灸教室。ついに10回目( ノ゚∀゚)ノ。気がつけばあっという間に回を重ねていました。

今回は、『アンチエイジング』

今までのお灸教室で毎回テーマのアンケートをとっていまして、一番やってほしいテーマだったので、今回も気合いれて解説させていただきました(´゚∀゚`)

  • アンチエイジングについて(アンチエイジング≠若返り)
  • エイジングについて(西洋医学でみる老化、東洋医学でみる老化)
  • アンチエイジングに関するつぼ(補腎、脾胃改善、瘀血改善)
  • お灸実践
  • コラム(アンチエイジングと仙道)

アンチエイジングと若返りって同じ意味と勘違いしてました( ゚д゚ ;)簡単に説明するとアンチエイジングはあらかじめ予防、若返りはなってしまってから若々しさを取り戻すという違いになります。

エイジング(老化)は、西洋医学としてどうして起こるのかというと。① 活性酸素などの細胞障害により機能低下 ② DNAの遺伝子による細胞分裂回数の制限 ③ 細胞の遺伝子が障害を受けると、修復機能が低下 ④ 老廃物の蓄積による細胞や機能の低下 ⑤ ホルモン産生低下による身体の各臓器の機能低下 。となります。東洋医学では年の変化とどのように変化するかが素問(上古天真論)、霊枢(天年篇)に記載されています。女性は7の倍数、男性は8の倍数です。

つぼのアプローチとしては、腎(生命エネルギー)を補うこと、後天の精を作り出す脾胃を強化し、瘀血の改善の3つなので、それに関連するつぼを紹介させていただきました(*゚ー゚)

お灸をしつつ、コラムとしてアンチエイジングと仙道の話をさせていただきました(´ェ`)

仙道と言えば、バスケではなく(笑)←このネタを知っている方はスラム○ンク好きですね

仙道の行き着く先は「不老不死」これの本来の意味を知ると欲深くならないと思いました(・∀・`*)

では、実施風景です

開始前
参加者さんに、どれくらい腎が虚しているかチェック
黒板にびっしり
取穴(築賓穴)
腎兪穴の指圧法
お灸風景
コラムで仙道の話しつつ、行の一つ導引で眼の運動の仕方をレクチャー

 

今回も参加してくれたみなさまありがとうございました。

次回は10月の第4土曜日、10/26 13:30~14:45です。テーマはアンケート結果を集計してから決めます~

9月は、地元の神社祭で神楽を舞うのでお休みします

#70 第9回セルフお灸の会 実施しました

こんばんは、鍼灸師の速水です

今日は最高気温31℃、湿度96%とえらいこっちゃな天気で、お灸教室を開催しました(´Д`ι)

今回のテーマは『夏バテ』この時期にうってつけのテーマです

  • 夏バテの割合、症状
  • 原因(環境面)、原因(体質5つのタイプ)と対処法
  • タイプ別のツボの紹介
  • お灸の仕方&実践
  • 素問、養生訓に記載している夏の過ごし方
  • 土用の丑の日の解説

夏バテの環境面の原因としてあげられるのが二つ。①寒暖差、②湿度。調べてビックリしたのですが、北海道って実は年間通して東京より湿度が高いそうです∑(゚ロ゚」)」

また、夏バテの原因として、体質(①気虚、②気滞、③血虚、④瘀血、⑤水毒)があり、その説明とタイプ別の養生法も解説

では、実施風景です

この○に入る言葉ってご存知ですか?
三陰交の説明
自律神経を整える神門穴にお灸
気滞に太衝穴
盛りだくさんのお灸(できれば一斉にやらない方がリスク減ります)
素問、四気調神対論篇の夏の過ごし方(夜臥早起、無厭於日)

次回は、「アンチエイジング」か「婦人科疾患」です

「アンチエイジング」は要望が多かったテーマの一つ、婦人科疾患は私の奥さんの病気がきっかけで再勉強したので、今でもできることがないかなと期待をこめてやろうか今考え中です

8/24(土) 13:30~14:45 西の里会館2Fです。次回もお待ちしております(p゚∀゚q)

#69 第8回セルフお灸の会 実施しました

こんばんは、鍼灸師の速水です

今日は一日中大雨∑(´゚ω゚`;)、午前中の仕事にいたっては雷雨で車移動でも怖かったです(笑)

午後からはセルフお灸の会。

「きっと、参加者さん、この大雨で来れないんだろうなぁ~」と思っていたのですが、今回はなんと!!飛び入り参加者さんがいらっしゃいました( ノ゚∀゚)ノ。こんな大雨なのに本当にありがとうございました!

今回は、「便秘、下痢」

  • 便秘と下痢の統計
  • 便秘や下痢に対してタイプがある話 (西洋医学と東洋医学)
  • つぼの紹介
  • 便秘、下痢の養生法
  • 資料には記載しませんでしたが、下剤、下痢止めの薬の話

統計でいうと、便秘>下痢。便秘の男女比は1:9で女性が多くて、下痢の男女比は6:4で男性が多いです(下痢は年代別でばらばら)

東洋医学の便秘は、熱秘、寒秘、気秘、虚秘とありますが、そもそも「秘」っていう漢字は何なんでしょうね(これはお灸の会では話する時間がなかったのでここで書きます(笑)

秘の由来…… 「必」が、棒(弋)を両側から締めている状態を表している象形文字で、神様関係の神秘系に使われる「禾(示)」がつくと、入り口を閉めて中がわからないようにした状態を意味 →通じがない、つまっているという風になっているためこの漢字が使われています

便秘、下痢の養生法では

  • 十分な水分がとれているか
  • 砂糖を控える
  • 食べ物
  • 運動法

詳細は書きませんが、例えば水分については、飲み方や摂取するタイミング、気を付けることを説明してます(後で画像をのせます)

では、実施風景はこちらです

今回のテーマ「便秘、下痢」
開始前の風景(早めに到着した参加者さん)
便秘に合谷(ピンボケ(笑))
養生法(水の飲み方)

便秘で悩む、下痢で悩む、またはその両方で悩んでいるとさまざま(´△`)。そして、長年苦しんでいる方もたくさんいらっしゃると思います。今回のテーマですぐに改善できるわけではなく、そもそもの原因がなんなのか?改善するために生活の見直しも必要になってきます。今回はそういう見直すきっかけになれればいいなぁと思っています((´∀`))

次回は、「夏バテ」

北海道は熱くなるのかはさておき(笑)、北海道でも夏バテはなりえるのでテーマとしてあげときます。もし、こういうテーマがいいなぁという方はメールやコメントで記載していただけると次回に反映します。

7/27(土) 13:30~14:45です。おまちしておりま~す( ´艸`)

#68 私のリセットは

こんばんは、鍼灸師の速水です

今日は風強くてやや寒かったですね┗(-_-;)┛

いつもなんですが、なかなかブログ更新が遅くてすみません。家やスマホでブログ書いているんですが、訪問鍼灸の仕事が増え、なかなか書ける暇がなくて…って言い訳してみました(笑)

忙しい時でも、やっていることがありまして、それが「夕陽をみてぼぉ~っとする」です(о´∀`о)

患者さんを施術する際、四診して証を考えて、その証に関するつぼや愁訴に関連したつぼに鍼や灸をするので、患者さんごとに考えることがたくさんあります。

考えることは好きなので苦ではないんですが、長時間考えすぎてると考えが固執したり、客観的に診れなくなるので、リセットする意味も込めて夕陽を眺めてます(*´-`)

つい最近の夕陽
先週の水曜の夕陽(田舎道にて)
東京にいたころの夕陽その①
東京にいたころの夕陽その②
東京にいた頃の夕陽その③(これ一番好き)

皆さんは、リセットするときにはどんなことをされていますか?

#67 目病諸候 その24 目飛血候


おはようございます。鍼灸師の速水です。

今日の北海道の気温は予想最高22℃、予想最低気温12℃、現在は15℃とやっと快適な気温に落ち着いたと思います。

さて、今日は『目飛血候』です

飛血 とは?です。飛血だけで検索しても目に関する情報はでてこないですね。



<原文>

目肝之外候也、肝藏血、足厥陰也、其脈起足大指之叢毛、入連於目系、其經脈之血氣虚、而爲風熱所乘、故血脈生於白睛之上、謂之飛血

 

 

<書下し文、自分でやっているので間違いがあります>

目、肝の外候(がいこう)なり、肝は血を藏(やど)し、足厥陰(あしのけついん)なり、その脈足の大指の叢毛から起こり、入りて目系に連なる、その經脈の血氣虚し、風熱が乗ずる所なれば、ゆえに血脈白睛(白目)の上に生じる、これを飛血という

 

 

<通訳>

目は肝の外候である。肝は血を蔵し、足厥陰経に属し、その脈は足の大指(親指)の背部の毛の生えているところから起こり上行して目系に連なる。

その経脈の血気が虚弱となり、風熱が乗ずるところとなると、熱が迫って血があふれるようになり、白睛(白目)の上に血脈を生じて発赤充血するものを目飛血と称する。

 

 

<考察>

目飛血というのが上の<通訳>でみると、充血に関する話でしたね。

充血とは、目の炎症や疲れなどが原因で、目の血管が膨らんだ状態のことです。目の血管は普段は細いため、外からは目立って見えないのですが、血管が膨らむと目立つようになり、目の表面が赤く見えます。

今回の目飛血では、目の炎症によるものだと考察されます。

例えば、目にゴミが入る、あるいは、アレルギー物質や細菌から刺激を受けると、結膜が異物を排除しようと炎症反応が起きます。その炎症反応の1つとして、目の血管が膨らみ赤くなる。

 

北海道だと、つい先々週ぐらいまで白樺の花粉がまっていて、ちょいちょい目が痒いって方がいたかもしれません。今週は落ち着いていますが、目のかきすぎも炎症を起こすので気をつけましょう

 


「参考文献」

東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著

講釈 諸病源候論 巣 元方 著  牟田 光一郎 訳

http://www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/sapporo/sapporo.htm



#66 第7回セルフお灸の会 実施しました

こんばんは、鍼灸師の速水です。

今日はセルフお灸の会の日でした(σ゚∀゚)σ

北海道も暑かったですが、来ていただきありがとうございました(σ゚∀゚)σ

今回は「眼精疲労」

統計だと8割は眼精疲労になっているそうです((( ゚д゚ ;)))

流れは

  • 眼精疲労を西洋医学でみたら(セルフチェックつき)
  • 眼精疲労を東洋医学でみたら
  • つぼの紹介
  • お灸のやり方(お灸が出来ないところは指圧の方法)
  • お役立ち情報(眼のトレーニング方法)


参加者は黄色信号3人と赤色信号が2人でした(((;゚д゚;)))う~ん、眼の使いすぎですね(笑)

東洋医学で、目は五臓で言うと、「肝」と関連しており、視ることをながくし続ける(久視)と「心」が疲れてくるという話をさせていただきました。五行論と五臓の関係を説明すると時間が毎回足りない(笑)

では、実施風景はこちらです


今回は「眼精疲労」

座学風景
取穴風景(精眼穴)
後頭部の取穴風景その1
後頭部の取穴風景その2(風池穴)
皆さんもご一緒に
台座灸やってみた
透熱灸体験…み、みえない(笑)

今回は、写真もりだくさん( ノ゚∀゚)ノ

スマホ、パソコンが普及しているため、どうしても眼精疲労になりやすいですがケアすることでイライラや肩こりなどの不定愁訴の予防になりますので、是非、ケアしていただきたいなと思います(´゚∀゚`)

20/20/20というキーワード

20min見ていたら20ft(20フィート→6メートル)離れたものを20secみる

こういうのも大事ですd(゚ε゚*)

次回は、「便秘・下痢」の予定です。6/22(土)13:30~14:45です。

また、近いうちにお知らせします

#65 目病諸候 その23 目偏視候

こんにちは。鍼灸師の速水です。

GW終わりましたね。皆さまはゆったりできましたか?

さて、今日は『目偏視候』です

偏視とは?です。偏視は現代の医学用語でもでてくるのでなんとなくわかると思います

<原文>

目是五藏六府之精華、人府藏虚、而風邪入於目、而瞳子被風所射、睛不正則偏視、此患亦有從小而得之者、亦有長大方病之者、皆由目之精氣虚、而受風邪所射故也

<書下し文、自分でやっているので間違いがあります>

目、これ五藏六府の精華、人府藏が虚し、風邪目に入ると、瞳子(どうし)被風(ひふ)射る所、睛(ひとみ)不正となり偏視となる、この患いは從小(じゅうしょ、幼少期)得る者あり、また長大(ちょうだい、大人)の方、病の者あり、皆ゆえに目の精氣虚し、風邪を受け射る所ゆえなり

<通訳>

五臓六腑の精華は目に注ぐが、その人の臓腑が虚して風邪が目に入ると眼晴が不正となって偏視を生じる。このような眼疾は小児期から起こるものがいるし、また成年後に起こる者がいるが、これはいずれも眼の精気が虚し、風邪が外襲することによって眼晴がひきつれて起こるものである。

<考察>

「偏視」とは、 左右の眼球が一方向を向いたままの状態。
水平方向のものと垂直方向のものとがある。左右の方向への眼球運動(水平共同視)は,大脳皮質から橋(きよう)への神経回路と,橋にある水平共同視中枢によって営まれているが,これらの経路のどこかに病変が生ずると,一定方向への水平共同視ができなくなり,眼球はそれと反対側にひかれた状態のままとなってしまう。このような状態が麻痺性の共同偏視である。脳卒中などのように大脳半球内の病変では,このような麻痺性共同偏視を生じ,眼球は病変のある側をにらむような位置をとることが多い。

東洋医学では、目偏視は幼児では脾気の虚弱で眼筋の収縮が不正となることや、或いは不良な習慣によって起こることが多い。成人においては偏視あるいは両眼の眼球が突然に偏斜するものは風熱、風痰などによって起こるものであり、複視を伴うことが多い。

「参考文献」

東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著

講釈 諸病源候論 巣 元方 著  牟田 光一郎 訳

http://www.nichigan.or.jp/public/disease/hoka_w-vision.jsp
https://www.kango-roo.com/sn/k/view/3347