#60 目病諸候 その21 目眩候

おはようございます。鍼灸師の速水です。

すっかり2月になっちゃいましたね。そして、今日は相当さむいですね(汗)

最高気温 -11°   最低気温 -12°

気温差はないですが、寒さが常にいる感じです

 

さて、今日は『目眩候』です

目眩とは?です

 

<原文>

目者五藏六府之精華、宗脈之所聚也、筋骨血氣之精、與脈并爲目系、系上屬於腦、若府藏虚、風邪乘虚隨目系入於腦、則令腦轉而目系、急則目眴而眩也

 

<書下し文、自分でやっているので間違いがあります>

目の者、五藏六府の精華、宗脈の聚まる所なり、筋骨血氣の精、脈とあわせて目系をなす、系は上の脳に屬す、若し府藏虚し、風邪虚に乗じ目系に随(したがい)い脳に入れば、すなわち腦転じせしむ、目系急ぎめくばせし、すなわち目眩なり

 

<通訳>

目は五臓六腑の精華であり、宗脈の聚まるところである。筋骨の血気の精気は血脈と合併して目系を形成するが、目系は脳と連絡している。もし臓腑が虚弱であれば風邪が虚に乗じて目系からさらに脳に入るようになり、脳転して目系が緊張し、目がくらんでめまいがするようになる。これを目眩と称する。

 

<考察>

現代の目眩は大きく分けて二つのタイプがあります。

一つは、自分自身がグルグル回っているように感じる「回転性めまい」で、水平方向に回転しているように感じる場合が大半です。エレベーターに乗ったときのように、すーっと下がっていく感じを訴える患者さんもいますが、これは垂直方向への回転性めまいと考えられています。

もう一つは「フラフラする」か「グラグラする」タイプの「非回転性めまい」です。

 

原因としては、

・耳(①突発性難聴やメニエール症候群、②良性発作性頭位性めまい、前庭神経炎など)

・目(左右の視力が大きく異なる場合)

・首(筋緊張の激しい人)

・低血圧

・うつ病(仮面うつ病)

・脳(小脳や脳幹の脳卒中(脳出血か脳梗塞))

 

目眩が頻繁におこるときは上の原因が重複して該当していることがあります。とくに脳にかんする場合は一度は脳卒中の専門医に診てもらった方が安全です。

 

 

「参考文献」

東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著

講釈 諸病源候論 巣 元方 著  牟田 光一郎 訳

http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/general/pamph30.html#anchor-1

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