#192 草露白(くさのつゆしろし)|喉や肌の乾燥が気になる季節の養生

こんばんは。はりきゅう速水です。

9月に入り、朝晩は少しずつ涼しくなってきました。日中はまだ暑さを感じる日もありますが、朝の空気や風に、夏とは違う秋らしさを感じることも増えてきたのではないでしょうか。

今回の七十二候は「草露白(くさのつゆしろし)」。草に降りた露が白く見える頃、という意味です。朝晩の気温が下がり、草木に露がつく。

そんな自然の変化からも、秋が少しずつ深まっていることが感じられます。

●秋は「乾燥」が気になる季節

秋になってくると、

「喉がイガイガする」
「肌が乾燥する」
「唇が乾く」
「鼻がムズムズする」

など、乾燥に関係する不調が気になる方もいるかもしれません。夏は湿気や汗が気になることが多い一方、秋になると空気が乾いてきます。

東洋医学では、秋は「燥」と関係が深い季節と考えます。そして、五臓では「肺」と関係が深い季節です。ここでいう「肺」は、現代医学でいう肺そのものだけではなく、呼吸器や鼻、喉、皮膚など、体の外側と関係する働きも含めて考えます。そのため秋は、喉や鼻、肌などの乾燥に目を向けておきたい季節です。

●乾燥から体を守るために

乾燥が気になるからといって、特別なことをする必要はありません。まずは、普段の生活の中で「潤いを失いすぎないこと」を意識してみましょう。

・こまめに水分をとる
・喉が乾燥しているときは無理をしない
・部屋が乾燥しているときは加湿する
・お風呂上がりなどに肌を保湿する
・汗をかいたまま冷やさない

そして、夏の間に続けていた冷たい飲み物や食べ物も、少しずつ見直してみましょう。暑いときには必要だったものも、気温が下がってくれば体にとっては負担になることがあります。「まだ夏だから」と思い続けるのではなく、その日の気温や体調に合わせて調整していくことも養生です。

●秋の食事で「潤い」を意識する

食事では、秋に旬を迎えるものを取り入れるのもよいでしょう。

「梨、れんこん、大根、白ごま」など、みずみずしさのあるものや、秋においしくなる食材を食卓に取り入れてみてください。ただし、「この食材を食べれば乾燥が治る」というものではありません。普段の食事を基本にしながら、季節のものを楽しむくらいで十分です。

●おすすめのつぼ

乾燥が気になる季節に、今回は「尺沢」と「太淵」を紹介します。

【尺沢(しゃくたく)】

肘を曲げたときにできるシワの上で、親指側とは反対側にあるツボです。東洋医学では肺と関係の深いツボとして知られています。喉や呼吸器の不調が気になるときなどに、鍼灸でよく使われます。セルフケアでは、強く押し込まず、指で軽く触れる程度から試してみましょう。

【太淵(たいえん)】

手首の親指側、脈を触れるあたりにあるツボです。こちらも肺と関係の深いツボで、秋の養生では覚えておきたいツボの一つです。手首を軽く温めたり、ゆっくり触れてみるのもよいでしょう。

●まとめ

「草露白」という名前の通り、自然の中では朝露が見られるようになる頃。季節が変われば、体の感じ方も少しずつ変わってきます。夏の暑さが落ち着いてきたと思ったら、今度は乾燥や朝晩の冷えが気になる。そんな季節の変化に合わせて、生活も少しずつ変えていきましょう。

喉や肌の乾燥が気になるときは、

「水分をとる」
「乾燥した環境を避ける」
「冷やしすぎない」
「しっかり休む」

まずは、できることから。秋の季節を気持ちよく過ごすために、体の変化にも少し目を向けてみてください。

なお、喉の痛みや咳、息苦しさなどが強い場合、長く続く場合、発熱などを伴う場合は、乾燥だけが原因とは限りません。そのようなときは、無理に養生だけで様子をみず、医療機関へご相談ください。

「参考文献」

東洋医学概論  教科書執筆小委員会 著  医道の日本社

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