#67 目病諸候 その24 目飛血候


おはようございます。鍼灸師の速水です。

今日の北海道の気温は予想最高22℃、予想最低気温12℃、現在は15℃とやっと快適な気温に落ち着いたと思います。

さて、今日は『目飛血候』です

飛血 とは?です。飛血だけで検索しても目に関する情報はでてこないですね。



<原文>

目肝之外候也、肝藏血、足厥陰也、其脈起足大指之叢毛、入連於目系、其經脈之血氣虚、而爲風熱所乘、故血脈生於白睛之上、謂之飛血

 

 

<書下し文、自分でやっているので間違いがあります>

目、肝の外候(がいこう)なり、肝は血を藏(やど)し、足厥陰(あしのけついん)なり、その脈足の大指の叢毛から起こり、入りて目系に連なる、その經脈の血氣虚し、風熱が乗ずる所なれば、ゆえに血脈白睛(白目)の上に生じる、これを飛血という

 

 

<通訳>

目は肝の外候である。肝は血を蔵し、足厥陰経に属し、その脈は足の大指(親指)の背部の毛の生えているところから起こり上行して目系に連なる。

その経脈の血気が虚弱となり、風熱が乗ずるところとなると、熱が迫って血があふれるようになり、白睛(白目)の上に血脈を生じて発赤充血するものを目飛血と称する。

 

 

<考察>

目飛血というのが上の<通訳>でみると、充血に関する話でしたね。

充血とは、目の炎症や疲れなどが原因で、目の血管が膨らんだ状態のことです。目の血管は普段は細いため、外からは目立って見えないのですが、血管が膨らむと目立つようになり、目の表面が赤く見えます。

今回の目飛血では、目の炎症によるものだと考察されます。

例えば、目にゴミが入る、あるいは、アレルギー物質や細菌から刺激を受けると、結膜が異物を排除しようと炎症反応が起きます。その炎症反応の1つとして、目の血管が膨らみ赤くなる。

 

北海道だと、つい先々週ぐらいまで白樺の花粉がまっていて、ちょいちょい目が痒いって方がいたかもしれません。今週は落ち着いていますが、目のかきすぎも炎症を起こすので気をつけましょう

 


「参考文献」

東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著

講釈 諸病源候論 巣 元方 著  牟田 光一郎 訳

http://www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/sapporo/sapporo.htm



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