#40 目病諸候 その2 目胎赤候

おはようございます。鍼灸師の速水です。

私的なことなんですが、昨日無事に飼っている犬が退院できましてかなりホッとしておりますヽ(´ー`)ノ。

 

さて、今日は『目胎赤候』です

胎は赤ちゃんのことを指しますので、赤ちゃんの目が赤くなるにはについて説明しているみたいですね

 

<原文>

胎赤者、是人初生、洗目不淨、令穢汁浸漬於眥、使瞼赤爛、至大不差、故云胎赤

 

<書下し文、自分でやっているので間違いがあります>

胎赤という者、是(これ)人生初、目洗浄せず、眦(まなじり)汁に浸漬し穢れ、瞼(まぶた)赤く爛(ただ)れる、大きく至り差しず、故に胎赤という

 

<通訳>

胎赤とは新生児期に洗目が清潔でなく、穢濁なものが眼眦に感染したために、眼瞼の赤く爛れ(ただれ)が生じたものである。これが生長してからも治らないものを、出産時に得たものであるところから胎赤と称するのである。

 

<考察>

新生児の目の病気としては、昔は淋菌性結膜炎が恐れられていました。
これは、生まれる子が産道を通る時に淋菌に感染して起こるもので、生後2、3日で発病します。膿のようなめやにが出て、ほうっておくと失明することがあります。

他になりそうなものとしては、未熟児網膜症、先天白内障、先天緑内障、網膜芽細胞腫、先天鼻涙管通過不全などがあります。

ここの漢文で、「是人初生、洗目不淨、令穢汁浸漬於眥」と記載されており、これは生まれた後に起きたことなので後天性の感染になります。なので、上の未熟児網膜症、先天白内障、先天緑内障、網膜芽細胞腫、先天鼻涙管通過不全は該当しなくて、淋菌性結膜炎が、もしかすると胎赤と言ったのかもしれませんね(σ゚∀゚)σ

 

 

 

「参考文献」

東洋医学概論  公益社団法人東洋療法学校協会 編 教科書執筆小委員会 著

講釈 諸病源候論 巣 元方 著  牟田 光一郎 訳

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